「推敲(すいこう)」とは、文章を良くするために何度も練り直し、考えることをいいます。

簡単なメモであれば何も考えないかもしれませんが、会社に出す書類などを作成するときは、より相手に伝わりやすく正しい文章にしようと内容を何度も考えることでしょう。

この何度も同じ文章について考えることをさして「推敲」といいます。

「推敲」の意味

「推敲」とは文章を何度も考えることをいいます。

これには由来となった出来事があります。

都の長安に科挙を受けに来た賈島という人物が詩を作っていたところ、「僧は推す月下の門」という文章で、「推す」のほかに「敲く」という言葉を思いつき迷ったのです。

どうするか決めかね夢中になっていたところ役人の列に突っ込んでしまった彼は捉えられてしまいます。

その行列は優れた名文家であり、長安の都知事でもあった韓愈の行列でした。

賈島が事情を話すと、韓愈が『敲く』のほうが良いだろう、というアドバイスをしたのです。

そのことが由来となり、文章を練り直すことを「推敲」というようになったとされています。

「推敲」の使い方

推敲という言葉は、文章を考え何度も練り直すことをいいます。

そのため「良い作品を書き上げるために何度も推敲を重ねた」「推敲の結果とても良い作品が出来上がった」というような使い方をします。

また考えが浅く、もっと改善する必要があるような文章については「推敲が足りない」「推敲の必要がある」という表現をします。

「さらに推敲を重ねた結果、満足できる小説が完成した」

推敲は「重ねる」といった使い方をします。

そのため、この例文では「推敲を重ねた結果」という表現となっています。

また当然、推敲は良い文章を仕上げるために行うものとなっています。

推敲を重ねた結果必ずしも良い文章が出来るという訳ではありませんが、何も考えずに書いた文章よりは明らかに文章は練られていることでしょう。

「推敲」とは良い文章を作るために繰り返し考えること

基本的に、1~2度見直しただけの文章は「推敲した」とはいわないことのほうが多くなります。

繰り返し繰り返し文章について考えることこそが「推敲」であるといえます。

たった1文を作り上げるために何日も考える作家もいるほどです。

ビジネスにおいては、推敲の足りない文章については、そのような指摘を受けることもあるでしょう。

良い文章を書くためには、推敲は必至であるといえます。

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