「かぼす」と「すだち」、それから「シークヮーサー」は、どちらもミカン科に属する柑橘類です。
三つとも、主に果汁を料理などに利用することが多く、果実も緑色のイメージが強いものです。
三つとも同じように見えますが、実はそれぞれ果実の大きさが異なります。
平均的にはすだちやシークヮーサーよりもかぼすのほうが大きく重量があります。
また、三つとも原産地が異なるため、地域の特産品として挙げられるものでもあります。
「かぼす」とは
「かぼす」はミカン科の柑橘類であり、ユズに近い品種です。
漢字では「酸橙」「臭橙」「香母酢」と書きます。
果皮が緑色の状態で収穫しますが、そのまま熟していくと黄色くなります。
すだちと似ていますが、果実のてっぺんにめしべの跡がドーナツ状に盛り上がるものがかぼす、そうでないものがすだちというふうに見分けることができます。
「すだち」とは
「すだち」はミカン科の柑橘類であり、もともと食酢として果汁を利用していたということから、「酢橘」(すだちばな)という名前が充てられていたのが、いつの日か「すだち」と短く言われるようになりました。
こちらも、果実を緑色のまま収穫して利用することが多いものの、完全に熟れさせれば黄色くなっていきます。
重量としては約30~40gほどであり、見た目は少し小さめの果実です。
「シークヮーサー」とは
「シークヮーサー」は、ミカン科の柑橘類で、一般的に利用するときは、果皮が緑色の状態で利用されることが多いです。
沖縄県が原産ですが、もともとは沖縄方言で「酢食わし」とよばれていたものに由来しています。
大きさは50g前後であり、緑色の状態で収穫されます。
ちなみに、シークヮーサーは完熟するとオレンジ色になっていきます。
「かぼす」「すだち」「シークヮーサー」はどれも柑橘類
三つの果実はどれも柑橘類であると同時に、基本的に食用として主に利用するのは果汁です。
焼き物の薬味として使われたり、ポン酢として利用されることが多いです。
ただし、三つとも原産地・生息地が少ないのが現状です。
「かぼす」は特に九州・大分県で収穫量の9割以上を生産しており、「すだち」は高知県がその代名詞といっても過言ではありません。
「シークヮーサー」は琉球諸島・沖縄県に自生しています。