用水路は「農業灌漑や上下水道を目的に作られた水路のこと」。
「玉川上水」と言い換えると分かりやすい。
放水路は「河川の氾濫防止目的のために河川から分岐させて作る水路のこと」。
「江戸川放水路」と言い換えると分かりやすい。
運河は「もっぱら船舶の往来を目的とした水路のこと」。
「スエズ運河」と言い換えると分かりやすい。
「用水路」は多目的
「用水路」は農業のために作られるものが最も多く、他には上下水道や工業用のための用水路も作られます。
街中の住宅近くを流れる水路は、農業用水路が多いのです。
琵琶湖から京都に流れる水路は琵琶湖疎水と呼ばれ、多目的の用水路となっていました。
大津から水を採り京都しないを流れ最後は宇治川に注ぎます。
日本全国に数多くの用水路が建設されています。
「放水路」は氾濫防止用
「放水路」は大雨や台風による川の氾濫を防ぐ目的があります。
下流が都市を流れる河川では氾濫防止として河川から分岐した放水路が造られます。
関東地方には「荒川放水路・中川放水路・江戸川放水路」など16もの放水路があります。
日本には北海道から九州まで数多く存在します。
しかし、近年はコスパが悪いことから造られなくなっています。
「運河」は船舶の通行用
「運河」は海と海や川と川などをつなぐ水路のことです。
もっぱら船舶の往来を目的に作られます。
パナマ運河は地中海と紅海を結ぶ最短距離になり、海運に多大な利益をもたらしました。
パナマ運河も大西洋と太平洋をつなぎ南ア大陸を迂回する必要が無くなったのです。
このように運河は海運の利便を図る目的で作られます。
世界にはこのような巨大運河だけではなく、中小運河が多く作られています。
「用水路」と「放水路」と「運河」とは
「用水路」は農業用や上下水道、工業用と多目的な場合が多くあります。
「放水路」は大雨による川の氾濫を防ぐ目的があり、川に沿って作られますが近年は用地買収などコストが掛りすぎることから、氾濫防止は他のダムや堤防などの手段になっています。
「運河」は船舶の往来が目的になり、海や湖、川などをつなぐ水路になります。