蝋は「動物性、植物性のワックス、または合成樹脂のワックスのこと」。
「天然もの」と言い換えると分かりやすい。
ワックスは「合成樹脂やシリコンなどで作られる蝋のこと」。
「人工物」と言い換えると分かりやすい。
「蝋」も「ワックス」も同じものを指しますが、種類があり、動物や植物由来の天然ワックスと人工的に作られるワックスに大別されます。
「蝋」は古代からある天然由来のもの
「蝋」は天然由来のもので動物性の「蜜蝋、鯨蝋」などと、植物性の「ソイ、パーム、ココナッツ、ライス」などがあります。
カルナバワックスは植物性のものでは最も使用されているものです。
「蝋」は常温では個体ですが、熱を掛けることで液体になります。
転写インクやトナー、リッブクリームなどに使われ、和蝋燭も天然由来のものが使われてきました。
「ワックス」は石油由来のもの
「ワックス」は石油の中の炭化水素から作られ、石油から作られる「パラフィンワックス」や「合成ワックス」などがあります。
用途は広くクレヨンやカーワックス、床ワックス、蝋燭、塗料、インキ、接着剤、タイヤ、化粧品など広範囲になります。
昔からの天然ワックスはヘアーワックスや和蝋燭床ワックスなどに使われ、人工的なワックスは主に工業用に使われます。
「ワックス」の種類
「ワックス」は大別すると、動物由来、植物由来、石油由来、鉱物由来、合成ワックスになります。
動物では「蜜蝋、鯨蝋、イボタ蝋」などがあり、植物では「カルナバ、ライス、木蝋」などの蝋があり、鉱物では「モンタン、オゾケライト」などのワックスがあります。
石油由来では「パラフィン、マイクロクリスタリン」などのワックス、合成では「ポリエチレンやポリプロピレンワックス」などがあります。
「蝋」と「ワックス」とは
基本的に「蝋」と「ワックス」は同じものですが、「蝋」と言うと古代から使われてきたもの、天然由来のものと言うイメージがあります。
「ワックス」は石油由来など人工的に作られたイメージがあります。
どちらも、艶出しや工業製品にて多用されています。
顆粒のもの、固形の板状のものなどがあります。
常温では個体、加熱すると容易に液体となるものです。