最近の居酒屋には女性客が多くなっています。
その要因には「サワー」が女性に受け要られていることがあります。
ところで、居酒屋には「酎ハイ」がありますが、サワーと酎ハイでは味の違いがありません。
そのため、サワーと酎ハイを併用している人が少なくありません。
実は、厳密にはサワーと酎ハイでは使われるものに違いがあります。
酎ハイとは
酎ハイは、焼酎の「酎」とハイボールの「ハイ」を合わせた造語です。
ハイボールはウイスキーの炭酸割りとされていますが、本来はお酒を炭酸で割ったカクテルの総称です。
つまり、酎ハイは焼酎を使った炭酸割りのことです。
ただ、酎ハイの定義があるわけではないため、実際には、ウーロンハイや緑茶ハイのように炭酸で割らない酎ハイも存在しています。
サワーとは
サワーの語源は、酸っぱいを意味する「sour(サワー)」です。
本来は、スピリッツ(蒸溜酒)を酸味の強い柑橘類やベリー類のジュースで割ったカクテルのことを指します。
日本では、そのカクテルに炭酸水を加えたものをサワーと呼んでいます。
ちなみに、現在ではベースに焼酎を使う場合にサワーと呼んでいるため、酎ハイとサワーはほぼ同意義で使われています。
店の判断
正直なところ、同じ酒が居酒屋によってレモンハイだったりレモンサワーだったりします。
それは、店の感覚で名前を付けているからです。
関東では1980年代に登場したハイサワー(焼酎をベースにしたカクテル用飲料)が広く浸透し、その影響で同じレシピならサワーという名前が使用されるようになります。
レモンを加えた焼酎の炭酸割りなら、レモンハイよりレモンサワーの方が適しているという判断です。
酎ハイとサワーの違い
本来の意味からすると、酎ハイは焼酎ベースのカクテル、サワーはスピリッツと酸っぱい果実を使ったカクテルのことです。
ただ、現在では区分けが曖昧になっています。
実際に、居酒屋でレモンサワーを頼むと、焼酎、レモン、ソーダのカクテル、すなわちレモン酎ハイが出されます。
ちなみに、関西の居酒屋では、酎ハイだけでサワーの無い店が少なくありません。