「胴着」は、和服で、上着と襦袢との間に着る綿入れの防寒服です。
英語では「a padded」「sleeveless undergarment」で表されます。
「undergarment」は「下着」「肌着」という意味です。
他に「underthings」「undies」で「下着」「肌着」を表します。
「チョッキ」は、洋服の上着の下に着る短い胴着のことです。
英語では「a vest」「a waistcoat」で表されます。
「ベスト」は、上着とシャツの中間に着る袖のない胴衣のことです。
英語では「a vest」「a waistcoat」で表されます。
「胴着」の意味
「胴着」は、以下のような意味です。
①和服で防寒着として着られるものです。
上着と襦袢との間に着る綿入れの防寒服です。
すべりの良い羽二重などに真綿を入れて仕立てます。
長短二種類あります。
「胴衣・どうい」「胴服」ともいいます。
俳諧では冬の季語です。
②ある目的で人体の胴にまとうものです。
「救命胴衣」のように使います。
<胴の漢字>
字義は「大腸」「腸」です。
解字では、「肉+同」で構成されます。
「同」の部分は「筒」に通じ、「筒」を表します。
これにより「筒型の大腸」を意味します。
日本では、首・手足を除いた身体の部分を指します。
「チョッキ」の意味
「チョッキ」は、英語の「jacket」からきた言葉とも、ポルトガル語の「jaque」からきた言葉ともいわれます。
洋服の上着の下に着る短い胴着のことです。
袖がなく胸・腹・背を覆うものです。
英語では「vest・ベスト」、フランス語では「gilet・ジレー」ともいいます。
小栗風陽の亀甲鶴に「黒と紺の縞スコッチの背広に、同じき胴衣(ちょっき)」とあります。
17世紀、西洋では、男性の上着がコート型の長上衣となりました。
そして、その上着の前を開いたまま着用するのが慣例化しました。
そのため、胴衣が必要とされました。
当時の胴衣はもも丈で、袖付きのものもありました。
18世紀、胴衣が今日のチョッキ型に変化しました。
男性の市民服が、フロックコート型やモーニングコート型に変化したことによります。
19世紀、上着・ズボン・チョッキはそれぞれ別布仕立てが一般的でしたが、中期以降、スーツ(三つ揃い)の概念が一般化しました。
「ベスト」の意味
「ベスト」は「胴着」「チョッキ」のことです。
上着とシャツの中間に着る袖のない胴衣のことです。
「ウエストコート」ともいいます。
燕尾服には白いベスト、タキシードには黒のベスト、背広の三つ揃い(スーツ)の場合には、共布で作ったチョッキを着用するのが一般的です。
形は、シングル・ダブル、衿つき・衿なしとさまざまです。
最近は、「チョッキ」という言葉はあまり使われなくなり、代わりに「ベスト」が使われるようになりました。
「胴着」は、 和服で上着と襦袢との間に着る綿入れの防寒服、「チョッキ」は 洋服の上着の下に着る短い胴着、「ベスト」は、 上着とシャツの中間に着る袖のない胴衣です。
「胴着」「チョッキ」「ベスト」は、類語です
共通する意味は「防寒用の下着。
また、上着と肌着の間に着る袖のないもの」です。
「胴着」は、和服の下着です。
「チョッキ」は語源未詳の言葉です。
「ベスト」のことです。
「ベスト」は、上着とシャツの中間に着る袖のない胴衣のことです。
「毛皮の胴着」「毛糸のチョッキ」「小粋なチェックのベストを着る」のように使います。