越すは「通過すること、経過すること」。

「通過」と言い換えると分かりやすい。

超すは「オーバーすること」。

「超過」と言い換えると分かりやすい。

「越す」はあるものを通り過ぎることや時間が経過することです。

「超す」はあるものが基準をオーバーしてしまうことです。

「越す」は「山越えの道」「越権行為」「越境」などと使い、「超す」は「超党派」「予算超過」「定員超え」などと使います。

「越す」は飛び越える意味

「越す」は何かを飛び越えるイメージです。

「隣の庇が越境しているので抗議をした」「それは越権行為とみなされる」「熊は穴倉で越冬をする」「大晦日を迎え今年も穏やかに越年ができそう」「峠越えの道は険しい」「人生最大の坂道を越えた」「とうとう負け越しか」「話し合いは明日迄持ち越すことになった」「株は外人により大幅に買い越しとなる」と使います。

「超す」はオーバーすること

「超す」は超越することです。

「祭りの人出は20万人をはるかに超えたようだ」「予想を超えた出来映えだ」「超党派で賛成した」「超能力などない」「エレベーターは定員超過になったので一人降りた」「大雨で近くの川の水位は警戒基準を超えた」「75歳を超すと後期高齢者の仲間入り」「体重が制限値を超えてしまった」などと使います。

「越す」と「超す」は同音

「越す」も「超す」も同音で、使い方も迷う言葉です。

「何かをまたぐ」のは「越」、「何かをオーバーする」のは「超」となります。

また、「動詞が重なる複合動詞には越」が使われます。

例えば、「勝ち越す、負け越す、持ち越す、飛び越える、乗り越える」などと使います。

「をオーバーした勝ち越しでも勝ち超しとは言いません」。

「越し」と「超し」とは

「越し」は「何かをまたぐこと、何かを通り過ぎること、何かを飛び超えること、時間が経過すること」などの意味になります。

また、複合動詞には「越」を使うことになっています。

「超し」は「何かをオーバーすること、上に出ること」などの意味になります。

「越し」では「山越え、溝越え、坂越え、年越え」などがあり、複合動詞では「勝ち越す、持ち越す、とび越える、乗り越える」などがあります。

「超し」は「超党派、超音速機、基準値超え」などがあります。

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