スーパーの醤油売り場に行くと、「濃口醤油」と「薄口醤油」が並んでいます。
その名の通り、濃口醤油は醤油の色がかなり濃く、薄口醤油は色が薄くなっています。
感覚的には濃口醤油の方が色の濃い分、塩分が多くてしょっぱいとイメージを持ちます。
ただ、本当は見た目とは異なる性質があり、商品のラベルをよく見てから購入した方が賢明です。
濃口醤油と薄口醤油の塩分の違い
実は、名前の印象とは違い、濃口醤油の方が薄口醤油よりも塩分が低くなっています。
・濃口醤油:塩分16%
・薄口醤油:塩分18~19%
商品によっても変わりますが、薄口醤油の方が2~3%も塩分が高くなっています。
醤油は製造過程において、熟成するにしたがって色が濃くなりますが、塩を多く加えると熟成が抑えられます。
薄口醤油は色を薄くするために、あえて塩分を濃くして熟成を遅らせています。
濃口醤油と薄口醤油の味の違い
濃口醤油も薄口醤油も、原材料は大豆と小麦がそれぞれ50%ずつで違いはありません。
塩分以外の味の違いは以下になっています。
・濃口醤油:熟成期間が長いため、香りやうまみが強い
・薄口醤油:熟成期間が短いため、控えめな味
大豆に小麦や麹を入れて長時間熟成させると、微生物によって味の基になるアミノ酸などがたくさん作られ、香りやうまみが増します。
濃口醤油と薄口醤油のカロリーの違い
濃口醤油と薄口醤油ではカロリーも少し違います。
・濃口醤油:大さじ1杯で約13kcal
・薄口醤油:大さじ1杯で約10kcal
違いと言ってもたったの3kcalなので、それほど影響が変わるわけではありません。
特に、薄口醤油はうまみ成分が少ないため、料理に出汁などを加えることが多くなり、結局出来上がった料理のカロリーは同じ程度になります。
濃口醤油と薄口醤油の料理への影響
濃口醤油と薄口醤油の違いは、料理にも表れます。
濃口醤油の場合は風味の豊かさを生かした料理に使用されます。
煮物に使っても良し、うどんのつゆにかけても良し、寿司に付けても良しと、かなり幅広く使えます。
従って、醤油の中の濃口醤油のシェアは8割以上になっています。
薄口醤油の場合は、見た目の上品さを生かした料理に使われます。
例えば、京料理などによく使われます。