中華そばとは、いわゆるしょうゆ味のラーメンのこと。
中華料理から日本で独自の発展を遂げ、ダシの利いた濃いしょうゆ味のスープに、中太あるいは太めの麺を絡めて食べるものです。
一方、油そばは、いわゆる汁なしラーメンのこと。
基本はしょうゆベースであることが多いようですが、しょうゆトンコツや魚介ベースもあり、お酢の酸味やラー油の辛さが強く出ているのも特徴のひとつです。
「中華そば」の意味
中華そばは、言葉のうえでは中華=中国のものという意味ですが、実際には日本で独自に発展を遂げたラーメンのことを指します。
古くは「支那そば」とも。
ただし、支那はかつて中国の蔑称としてつかわれた言葉なので、使うときには注意が必要です。
濃いめのしょうゆスープに中太あるいは太めの麺を絡めて、トッピングにはメンマ(こちらも支那チクという別名あり)、ナルト、ほうれん草、ゆで卵などが添えられます。
「油そば」の意味
そばといえば通常、汁をかけたりつけたりして食べるものですが、油そばといえば「汁なしラーメン」のことを指します。
といっても完全に干上がっているわけではなく、それぞれのお店で独自にブレンドされたラー油やお酢が熱盛りの麺に回しかけられ、丼の底のほうに少し溜まっているくらいが、よく見られる油そばの形態です。
「中華そば」と「油そば」の用法や用例
中華そばといえば、日本の中華料理店でスタンダードなしょうゆラーメンを食べたいときに注文することが多いです。
「しょうゆラーメン大盛りで」などと注文しましょう。
本場中国の料理人が作るような本格的な高級店では、あまり中華そばという言葉はつかわないとおもわれます。
支那そばなんて、もってのほか。
油そばは、メニューにないお店もあるので確認が必要です。
油そば専門のお店などもあります。
チェーン系の「日高屋」では、
「汁なしラーメンください」
と注文しても油そばが出てくるようです。
メニューにも
「汁なしラーメン(油そば)」との表記があります。
中華そばと油そばは汁のあるなしが違う、まったく別もの
中華そばは汁ありのしょうゆラーメン。
油そばは汁なしのまぜそば。
まったくの別物です。
油そばの場合はトンコツベースや魚介ベース、あるいは汁なし坦々麺を含むこともあるようです。
しかし、どちらも日本で独自の発展を遂げた、日本人に愛されるラーメンであることには変わりありません。
いわば日本人のソウルフードといえます。