「観る」というのは、目から物や人などを入れてその内容を判断することを意味します。
「観る」という漢字の他にも「見る」「視る」というような漢字もあり、読み方も同じく「みる」となります。
3つの漢字にはそれぞれ使い方や、意味が異なるものもあります。
どれも視覚の中に入れることですが、「観る」については、意識して目で追うという意味になります。
「観る」の意味
「みる」という言葉を漢字書く時、良く使われるのは「見る」ではないでしょうか。
「XXをみる」という言葉の場合のほとんどは「見る」という漢字を使えます。
「観る」とは、「観戦」「観劇」「観覧」「観察」という熟語にあるように、何かを注目している状態です。
ふと目に入ったものではなく、それを意識して視覚に入れている状態が「観る」です。
目にぼんやり入っているのではなく、目で追っている状態のことです。
「観る」の使い方
「観る」と「見る」の違いは、意識しているか、いないかの違いとなります。
何かを注意深く目で追っている状態は「観る」で良いと思います。
ただ、映画やお芝居のように、わざわざ劇場に足を運ぶ場合は「観る」でも良いでしょう。
例え途中でつまらなくなって、他のことを考えていたとしても「映画を観た」「芝居を観た」のほうがしっくりします。
花の場合は「お花見」という言葉があるので、わざわざ出かけても「花を見る」のほうがふさわしいです。
「花を観る」となると、じっくり観察したり研究のために観る意味合いになります。
・映画を観ることは、人生が何たるかを考えるキッカケになる。
・昨日観た試合は、本当に興奮した。
「映画を観る」の例文については、その映画をスクリーンでじっと見入っている様子です。
「映画を見る」になると、どの映画を見ようかといろんな映画の宣伝を見ている様子が浮かびます。
同じ「みる」であっても、漢字の使い方によって、状態も異なって伝わるようです。
「観る」英語では
「みる」という言葉を英語にすると、以下のようなものになります。
「look」 それに対して、意識的に視線を向けること。
「watch」 意識的に視線を向けて、じっと見ていること。
「see」 目に入るもの全て。
意識せずとも視覚に入っている状態。
「observe」何かを監視したり、観察していること。
「観る」に一番近い英語は、「watch」になります。
「観る」まとめ
「観る」は、その対象を意識をして、じっと見入っている状態のことを表します。
ただし、覚えておいたほうがいい事として、「観る」という漢字は常用漢字ではありません。
正式な書面などに書く場合は状態がどうであれ、全て「見る」という言葉で統一して書きます。
「見る」という漢字のほうが一般的ということになりますが、あえて「観る」を使うことで、状態がより伝わりやすくなります。