時々、テレビで流される自然界の映像で、空にいる鳥が地上にいる動物を捕らえて飛び去るシーンがあります。
このように動物を捕食する鳥を猛禽類と言います。
猛禽類の鳥の代表が「鷹(タカ)」、「鷲(ワシ)」、「鳶(トビ)」です。
この3つの鳥は見分けが付きませんが、それは当たり前で、明確な違いはなく、単に大きさで見分けるだけになっています。
鷹とは
「鷹」はタカ目タカ科の鳥であり、体長は約50~80cmで、翼を開くと100~170cmになります。
特徴としては、尾が扇状に広がっており、多くは腹面と翼下に白色と茶褐色の鷹斑(たかふ)という模様が入っています。
比較的に足が長く、翼は丸みを帯びています。
大きな鷹になると、キツネやシカまで捕食します。
英語では「ホーク」と言います。
鷲とは
「鷲」は体長が80~100cm、広げた翼の長さが170~250cmで、鷹より一回り大きくなっています。
タカ目タカ科の鳥の中で、特に体長の大きいものを鷲と呼んでいます。
特徴としては、尾が短く真っすぐに伸びており、そして太い足を持っています。
なお、鷹についている鷹斑のような模様はありません。
英語では「イーグル」と言います。
鳶とは
「鳶」は鷹と同じくらいの大きさであり、全体的に茶色がかった色をしています。
外見では鷹との見分けが付きにくくなっていますが、鳶は「ピーヒョロロロ」と鳴くのが特徴であり、それで鷹と区別できます。
また、鷹や鷲は主に生きている動物を餌としますが、鳶は死んだ小動物や魚を食べることがあります。
英語では「カイト」と言います。
タカ目タカ科
鷹も鷲も鳶も全て、タカ目タカ科の鳥です。
3つにおける生物的な違いはないため、大きさで違いを判断するしかありません。
一番大きい鳥が鷲と呼ばれます。
鳶は泣き声に特徴があります。
なお、日本には「イヌワシ」や「大鷲」、「尾白鷲」などが生息しており、大きいものだと翼を広げた長さが200cmを超えます。
これらは天然記念物に指定されています。