「親切」は、人情が厚いことです。
親しくねんごろなことです。
英語では「kindness」「kindheartedness」「goodwill」で表されます。
「彼は親切心からそうしたのだ」は「He did it out of kindness. 」「He did it out of the kindness of his heart. 」です。
「懇切」は、きわめてねんごろで親切なことです。
英語では「kind」「considerate」「detailed」「minute」で表されます。
「先生は懇切に教えて下さった」は「The teacher gave us kind and careful instruction. 」です。
「脚注は懇切丁寧であった」は「The footnotes were exhaustive and painstaking. 」です。
「親切」の意味
「親切」は、以下のような意味です。
①深く切なることです。
「痛切」と同じ意味です。
②人情が厚いことです。
親しくねんごろなことです。
思いやりがあり、配慮が行き届いていることです。
相手の事を思いやって、優しく接することです。
また、配慮が行き届いていることです。
浮世風呂(4)に「一昨日は御親切様に娘をおさそひ下さいまして」とあります。
以下のように使います。
お年寄りには親切に 親切にも会場まで案内してくれた 親切が仇 親切を無にするな 親切な人 親切な説明 親切にも金のありかを説明してくれた
「懇切」の意味
「懇切」は、以下のような意味です。
①しきりに願うことです。
②きわめてねんごろで親切なことです。
細かいところまで気が配られていて、親切なことです。
以下のように使います。
懇切丁寧に説明せよ 先生は懇切に指導してくれた 懇切な説明 懇切に教える
☆exhaustive and painstaking
「Exhaustive」は形容詞です。
「徹底的な・網羅的な」という意味です。
「徹底的な調査」は「Exhaustive research」です。
「painstaking」は形容詞です。
「綿密な・念入りな・丹精込める・徹底した・骨を折る」という意味です。
「その行事は、細部にわたって入念に計画された」は「The event had been planned with painstaking attention to detail. 」です。
○関連語
「情け深い」は、弱い立場にあるものへの思いやりがとても深いさまです。
「傷ついた鶴を助けた情け深い農夫」のよう使います。
「心尽くし」は、心がこもっていることです。
「心尽くしの料理」のように使います。
「手厚い」は、取り扱いやもてなしが丁寧で、心がこもっていることです。
「手厚い看護」「手厚く葬る」のように使います。
「懇篤・こんとく」は、「懇切」と同じ意味です。
文章語です。
「懇篤な説明」のように使います。
「親切」は 人情が厚くねんごろなこと、「懇切」は きわめて親切なことです。
「親切」「懇切」は、類語です。
「情け深い」「心尽くし」「手厚い」「懇篤・こんとく」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「他に対して思いやりがあり、配慮が行き届いているさま」です。
「親切」は、相手がしようとしていることなどを助ける場合いに使います。
物事を教えたり、力を貸したり、相手に代わって物事をしてあげたり、幅広い事柄に関して使います。
一方、「懇切」は、多くの場合、物事を教えたり説明したりする場合に使います。
「懇切」は、「親切」よりもさらに手厚く、やさしく丁寧に対応するさまです。
多くの場合「懇切丁寧」の形で使われます。