履行は「契約などで決められている事柄を実行すること」。

「義務遂行」と言い換えると分かりやすい。

実行は「物事を行うこと」。

「実際行為」と言い換えると分かりやすい。

遂行は「物事を最後までやり遂げること」。

「完全実行」と言い換えると分かりやすい。

実行が単に何かを行う行為とすれば、履行は義務を伴う行為であり、遂行は最後まで実行することです。

「履行」は義務を伴うもの
「履行」は通常、契約書があるか硬い約束のもと実行されるものです。

仮に契約内容や約束を違えることや実行しなかった場合は、「不履行」と言うことで責任を負わねばなりません。

約束だけの場合は反故と言うことも有りますが、責任を負う代わりに信用を失います。

例えば「債務履行」「債務不履行」「履行責任」などの言葉があります。

「実行」は実際にする行為のこと
「実行」は「実際の行為」ですから、決められていたことをすることや物事に挑戦するために行うことなどになります。

例えば「不言実行がモットーです」「有言不実行では情けない」「実行委員を誰にするか選挙で決めよう」「あとは実行あるのみ」「できるかどうか実行してみよう」などと使います。

「実行」には義務や責任は伴いません。

「遂行」は成し遂げること
「遂行」の「遂」は「ついに・とうとう」「成し遂げる」と言う意味があります。

ある事柄を最後まで成し遂げることで、途中でやめることや全くやらないことではありません。

例えば「難攻不落の岩場に挑戦し遂行した」「これが遂行出来たら安心だ」「ここまで来たら遂行あるのみ」「遂行か中止か決断の時だ」などと使います。

「履行」「実行」「遂行」の違い

「履行」は契約書や約束事で義務が生じている事柄を実行することです。

仮に債務などが「契約不履行」ならば責任を負わされるか信用失墜になります。

「実行」は実際の行為と言う意味ですから、義務・責任・信用などは関係ありません。

「遂行」はものごとを成し遂げることです。

「履行・実行」も最後まで行えば「遂行」と言えるのです。

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