「表示」は、外部へ表し示すことです。
英語では「expression」「indication」で表されます。
「非常口は、緑の文字で表示してある」は「The emergency exit is indicated in green letters. 」「The emergency exit is shown in green letters. 」です。
「試験の時間割は明日掲示板に表示される」は「The examination schedule will be put up on the bulletin board tomorrow. 」
「The examination schedule will be posted on the bulletin board tomorrow. 」です。
「標示」は、目印をかかげてそれと示すことです。
英語では以下のように表されます。
「道路標示」は「a traffic sign painted on the road」「a road sign」です。
「境界線を標示する(境界線を画する・定める)」は「draw a boundary」「fix the boundary」です。
「表示」の意味
「表示」は、以下のような意味です。
①外部へ表し示すことです。
また、そのように示されたものです。
今昔物語集(6)に「此れ、偏に金栗(こんぞく)世界に生ぜる表示なりと」とあります。
②図表にして示すことです。
まれに「標示」と表すことがあります。
以下のように使います。
風邪薬の成分を表示する 価格の表示 意思表示 賞味期限を表示する
調査結果を表示する 表示主義
「標示」の意味
「標示」は、目印をかかげてそれと示すことです。
また、示されたものを指します。
以下のように使います。
危険個所を標示する 境界線を標示する 禁煙の標示 道路標示
☆sign
原義は「しるし・記号」です。
名詞の意味は「表れ・しるし」「標識・標示」「身ぶり・合図・暗号」「符号・記号」などです。
「道路標識には『駐車禁止』と標示している」は「The road sign says, “No Parking”. 」です。
☆表・標の漢字
「表」
字義は「おもて」「あらわす」「あらわれる」「きわだつ」「かしら・首長」「立石・人徳をほめたたえた石柱」「しるし」「日陰柱・日時計・懐中時計」
「のり・手本」「かたち・ようす」「上着」「文書の名・役所に差し出す文書」「複雑なものを一目で分かるようにしたもの」「梢」です。
解字では、「衣+毛」で構成されます。
「毛」の部分は、昔上着を毛皮で作ったところから、「おもて着」を表します。
これにより「おもて」を意味します。
「標」
字義は「しるし・めじるし」「まと・しるべ」「こずえ」「末・端」「柱」「手本・見本」「しな・品格」「しるす・書きあらわす」です。
解字では、「木+票(興+火)」で構成されます。
「票」の部分は「火の粉が高く舞い上がる」を表します。
これにより「木の高いところ」を表し「こずえ」意味します。
転じて、「高くて目につく目印」を意味します。
「表示」は 外部へ表し示すこと、 「標示」は 目印をかかげてそれと示すことです。
「表示」「標示」「指示」「提示」「呈示」は、類語です。
「例示」「内示」「明示」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「何かを示すこと」です。
「表示」は、成分や内容・意志など内部にある物を明確にすることです。
「標示」は、目印となる文字や絵などで示すことです。
☆関連語
「例示」は、具体例をあげて表示することです。
「申請書の書き方を例示する」のように使います。
「内示」は、公表する前に内々に示すことです。
「上司から転勤の内示があった」のように使います。
「明示」は、はっきり示すことです。
「集合場所を明示する」のように使います。