境は「区切りのこと、接する部分のこと。」
「境目」と言い換えると分かりやすい。
界は「境のこと、限られた社会のこと」。
「業界」と言い換えると分かりやすい。
「境」は「境目・区切り」のことです。
「界」も境目のことですが、「区切られた社会、仲間」などの意味もあります。
「世界・業界・結界・界隈」などの言葉があります。
「境」は境目のこと
「境」はあるものとあるものとが接している部分、または土地の区切りのことです。
「土地の境、国境、県境、境目、境界線、辺境、心境、越境、苦境、秘境、老境」などの言葉があります。
「国境を接する」「境目がハッキリしない」「境界線を引く」「心境の変化」「苦境に陥る」「隣の庇が越境している」「すでに老境に入っている」などと使います。
「界」は一つの社会
「界」は境界のことも言いますが、区切られた社会のことも言います。
語源は「田の境」のことです。
「境界」「業界」「世界」「苦界」「界隈」「視界」「三界」「政界」「芸能界」「結界」などの熟語があります。
「境界を定める」「業界用語」「世界一」「苦界に沈む」「この界隈」「視界に入る」「嫁しては三界に」「政界入り」「芸能界の闇」「結界を結ぶ」などと使います。
「境」の中が「界」
「境」の中が閉塞した一つの社会になりますから「界」となったのです。
「宇宙との境が世界と言える」「関係ない業界との境が業界」「一部の区域を限定して界隈と言う」「目に入ってくる境が視界」「一般社会との境が芸能界」「神の世界との境が結界」「一般社会との境が政界」などと使います。
「界」は異質な世界との境界の中を言います。
「境」と「界」とは
もともとは「境」は土地の区切り、「界」は田んぼの区切りのことを言いました。
転じてあるものとあるものとの区切り、二つ以上のものが接している所を「境・境目・境界」などと言います。
目に見えない「境」で仕切られた社会を「界」と言います。
「業界・政界・芸能界」などは境界線が存在しません。
ただし、「結界」は注連縄や鳥居が境界線と言えます。