恩を売るは「恩を掛けるに当たりその見返りを期待すること」。

「見返り」と言い換えると分かりやすい。

恩に着せるは「恩を掛けるに当たりその感謝を要求すること」。

「感謝」と言い換えると分かりやすい。

相手のためにしてあげることは相手にとり恩義を感じることになりますが、「恩を売ること」または「恩着せがましく」することは、余り良い気分にはなりません。

「恩を売る」は見返り期待

「恩を売る」行為はあからさまにその見返りの穴埋めを期待することです。

「これは貸になるからな」と「恩を売られれば」、何某かの見返りを期待されている訳で今後何かをしなければなりません。

例えば食事をおごってもらったなら、次回はこちらの自腹を切らねばなりません。

残業を手伝えば、何かのお礼は双方にとり当然のことになります。

「恩に着せる」は見返り要求

「恩に着せる」は「恩を売る」よりあからさまになります。

期待より、ハッキリとした要求になるのです。

因みに「恩を着せる」ではなく「恩に着せる」が正しい用法です。

相手のためにこれだけのことをしてあげたのだから、当然見返りはあるだろうなと言うことです。

また、頼みもしないのに行なうことを「恩着せがましい」と言います。

こちらが感じているなら「恩に着る」と言います。

「恩を売る」は「恩に着せる」と似た行為

「恩を売る」は次の見返りを期待して行うもので、意図的なことになります。

相手は特に望んだことではなくとも、結果的に恩義を感じることをされれば次は穴埋めをしようとするものです。

「恩に着せる」は恩を強調してしまうことです。

どちらも恩義になることをするわけで似たようなものになりますが、「恩に着せる」の方がより強く見返りを要求しています。

「恩を売る」と「恩に着せる」とは

「恩を売る」は相手のために何かをすることで、相手は恩義を感じてしまう行為のことです。

意図的の場合もあり、結果的の場合もあります。

「恩に着せる」は結果的にしてもそのことを強調してしまういやらしさがあります。

どちらにはしましても、見返りとして何かの穴埋めをすることになります。

普通、穴埋めは恩義と同等のことになります。

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