「具象」は、はっきりした姿・形を備えていることです。
英語では「concreteness」「embodiment」で表されます。
「具象画」は「a representational painting」です。
「具体」は、個体が特殊な形態・性質を持つことです。
英語では「concrete」「concretely」「concreteness」で表されます。
「長年の夢が具体化した」は「My long -cherished dream has materialized.」です。
「具体的なことは何も聞いていない」は「I have not yet heard anything definite.」です。
「具象」の意味
「具象」は、個体の形態を有していることです。
形をとって現れることです。
また、その形を指します。
はっきりした姿・形を備えていることです。
反対語は「抽象」です。
「この絵は具象的表現で描かれています」「具象名詞」のように使います
<象の漢字>
字義は「動物のゾウ」「ゾウの牙」「かたち」「かたどる」「のり・道理」「通訳する」「酒樽の名」「周の武王の作った音楽の名前」
「易経の爻(こう)または、卦(か)の解釈」です。
解字に於いて、「象」は象形文字です。
鼻の長いゾウの象形で「ゾウ」を意味します。
また、「相」に通じ、「すがた」の意味を表します。
「具体」の意味
「具体」は、以下のような意味です。
①孟子(公孫丑)では、「全体を具備すること」を指します。
②個体が特殊な形態・性質を持つことです。
以下のように使います。
計画の具体化を促進する 具体策を検討する
具体性 具体的概念 具体詩
<具の漢字>
字義は「そなわる・ととのう」「そなえる」「そなえ」「うつわ・道具」「ともに・みな」「つぶさに・詳しく」です。
解字では、「貝+廾」で構成されます。
「廾」の部分は、「両手で捧げる」を表します。
「貝」の部分は、「貝」の象形です。
これらにより、「金品を両手でささげ置く」を表し「そなえる」を意味しました。
<関連語>
「抽象」は、いろいろな事物や概念から特定の属性や要素を抜き出すことです。
また、その抜き出したものを思考の対象とする精神作用のことです。
「抽象化による芸術」「抽象的」「抽象論」「抽象画」のように使います。
「捨象・しゃしょう」は、事物全体の表象から、いくつかの特徴を分けて取り出す抽象を行う場合に、それ以外の特徴を思考の対象から捨て去ることです。
「実用的な側面は捨象して考える」のように使います。
「具象」は、 はっきりした姿・形を備えていること
「具体」は、 個体が特殊な形態・性質を持つことです。
「具象」「具体」は、類語です。
「抽象」「捨象・しゃしょう」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「物が実態を備え、固有の形態を持っていること、また、そういう形」です。
「具象」は、単独でも用いられますが、多くの場合、「具象的」「具象化」「具象性」などのように複合した形で用いられる場合もあります。
「具体」は、単独で用いることはありません。
「具体的」「具体性」「具体例」のように複合した形で用います。
反対語は「抽象」です。