蛍の光は「蛍のほのかな光で書を読んだ故事のこと」。

「蛍光」と言い換えると分かりやすい。

窓の雪は「窓外にある雪明りで書を読んだ故事のこと」。

「雪明り」と言い換えると分かりやすい。

この二つの故事は「蛍の光」と言う卒業式に歌われた定番の歌の冒頭の歌詞にあります。

二つともほのかな光を頼りに勉強した苦労をしのび、努力して勉強をした月日を讃えたものです。

「蛍の光」は4番まである歌

「蛍の光」の歌は小学校唱歌として明治時代に制定された別れの歌で、元はスコットランド民謡でした。
普通2番までしか歌いませんが、本当は3番・4番もあります。

「國の為」「恙無く」など何やら古臭い歌詞のため今では歌われないのです。

冒頭の「蛍の光」が有名になったのですが、本当の由来は良く知られていませんが「窓の雪」と同じ中国の故事なのです。

「窓の雪」も中国の故事に由来します。

「窓の雪」は窓辺の雪明りを頼りに学問に励んだことを言っています。

「蛍の光」と並んで歌われているため、日本人なら皆記憶にある歌詞なのです。

蛍を集めた光も夜の月光に照らされる雪明りも結構明るいものと思われます。

そのようにしてまで学問に励んだという故事は、きっと学校の卒業式に歌われることはピッタリだったのでしょう。

「蛍の光・窓の雪」はいろいろな場面で歌われています。

「蛍の光・窓の雪」は卒業式の定番ですが、他にも多くの場面で歌われています。

良く聞くのは紅白歌合戦の終了時に往く歳を惜しんで歌われることです。

大きなイベントのフィナーレを飾る歌、パチンコ屋の終了を告げる時、また、スポーツイベントでも多く採用されています。

何か悲しみを含んだメロディーと故事由来の歌詞が心にしみるのかも知れません。

「蛍の光」「窓の雪」は中国の故事
故事は中国春秋時代の5世紀ごろ、晋王朝の後期に当たる東晋にいた二人の人物にまつわる話が「蛍雪の功」と言う故事となったものです。

貧しくて灯油を変えなかったため、ホタルを集めてその光で学問をした人物、同時に窓辺の雪明りを頼りに勉強した人物の二人が、後に出世をしたという故事があります。

そこから「蛍の光」「窓の雪」と言われ、苦労して勉強をすれば必ず報われるという意味になったのです。

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