「因縁」は、物事の生ずる原因のことです。
英語では「fate」「destiny」で表されます。
「宿縁」は、前世からの因縁のことです。
英語では「one’s destiny」「one’s fate」で表されます。
「契り」は、堅く約束することです。
前世からの定められた運命です。
英語では以下のように表します。
「約束」の意味の場合「a promise」、「誓い」の意味の場合「a pledge」で表されます。
「夫婦の契りを結ぶ」は、「exchange marriage vows」で表されます。
「性的な契り」の場合「share a bed」です。
「因縁」の意味
「因縁」は、もとは仏教用語です。
①物事の生ずる原因のことです。
「縁起」のことです。
転じて、定められた運命のことです。
②「きっかけ」「動機」です。
しかるべき理由のことです。
③「由来」「来歴」のことです。
④「ゆかり」「関係」「縁」のことです。
※仏教用語で、結果をもたらす直接原因の「因」と、間接原因である「縁」が合わさった言葉です。
「この世のことは全て、因と縁によって定められている」という考え方です。
以下のように使います。
こうなったのも何かの因縁
前世からの因縁
いわれ因縁を知る
浅からぬ因縁
「宿縁」の意味
「宿縁」は、「しゅくえん」または「しゅうえん」と読みます。
仏教では、前世からの因縁のことです。
「宿因」と同じです。
現世で、良い、あるいは、悪い結果をもたらすことです。
過去世の原因をいいます。
平家物語(祇園女御)に「この行隆、弁の中に選ばれて、事始めの奉行に参られける宿縁のほどめでたけれ」とあります。
以下のように使います。
前世の宿縁
この結果は宿縁とあきらめた
「契り」の意味
「契り」
堅く約束することです。
肉体関係を持つことです。
前世からの定められた運命です。
「宿縁」「因縁」のことです。
以下のような内容です。
①ちぎることです。
「約束」「契約」のことです。
「古今和歌集」(9)に「ちぎりを忘れざることを哀しび」とあります。
②前世からの因縁のことです。
「ゆかり」と同じ意味です。
竹取物語に「昔の契りありけるによりなむ、この世界にはまうで来りける」とあります。
③男女が情を通じることです。
④夫婦の交わりをいいます。
以下のように使います。
男女の契りを結ぶ
親子の契り
「因縁」は物事の生ずる原因のこと、「宿縁」は前世からの因縁のこと、「契り」は堅く約束すること、また前世からの定められた運命のこと
「因縁」「宿縁」「契り」は、類語です。
「奇縁」「機縁」「腐れ縁」「悪縁」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「前世からの定まった運命や関係のこと」です。
「因縁」は、もと仏教用語です。
結果を引き起こす内的な直接の原因である「因」と、外からこれを助ける外的な原因である「縁」が合わさった言葉です。
転じて、何らかのつながりを有することをいいます。
一般的には、漢字の「縁」の意味に用いられます。
「宿縁」は、「因縁」と同意です。
文章用語です。
「契り」は、「約束する」の意味があります。
「夫婦の契りを結ぶ」のように使います。