分・ブンは「分の呉音のこと」。
「分割」と言い換えると分かりやすい。
分・フンは「分の漢音のことこと」。
「分別」と言い換えると分かりやすい。
「分」は慣用音では「ブ」となります。
また、呉音は「ブン、フン」となることもあります。
漢音の「分」は使用例が限られ、「分別(ふんべつ)、分秒(ふんびょう)、分陰(ふんいん)」などがあります。
逆に呉音の「分・ブン」は多くの言葉があります。
「分・ブン」は呉音のこと
「分・ブン」は呉音のことで使用例は音の中でも最も多くなります。
「分割、分類、分析、気分、処分、成分、存分、多分、当分、半分、身分、分度器、分業、春分、秋分、微分、積分」など「分ける」と言う意味ばかりでなく「見分ける、わかれる、程度」など様々な意味での熟語があります。
また、慣用音では「ブ」と読み割合の「一割一分(いちわりいちぶ)」「九分九厘(くぶくりん)」などと使います。
「分・フン、プン」は漢音のこと
「分・フン、プン」は漢音のことですが、使用されている熟語は限られたものになります。
「分別(ふんべつ)が付く、分秒(ふんびょう)を争う、分陰(ふんいん)を惜しむ、天秤の分銅(ふんどう)」などと使います。
また、「プン」と読む場合は時間で「一分(いっぷん)、八分(はっぷん)、十分(じゅつぷん)」など促音に続く場合になります。
「三分(さんぷん)、百分、千分」など「ん」に続く場合もあります。
「分」の訓読みとは
「分」の訓読みは「わける、わかれる、わかる、わかつ」です。
語源が「刀と八」から「刀で切り分ける」と言う意味になっています。
「良く分かりました」「分け隔てなく接する」などと使います。
「分」と言う漢字は呉音の使用が大半を占めているもので、漢字の中では珍しい存在に感じます。
また、「フン、ブン、ブ」と音が3通りもあることも珍しいと言えます。
「分・ブン」と「分・フン」とは
「分・ブン」は呉音で「分割、分類、分析、気分、当分、存分」など多くの熟語が存在します。
「分・フン」は漢音読みですが、「分別(ふんべつ)が付く、分秒(ふんびょう)を争う、分陰(ふんいん)を惜しむ、天秤の分銅(ふんどう)」などの使い方くらいになります。
漢音としては少ないと言えます。
また「ブ」と読む場合や「プン」と読む場合もあり、混同しやすい漢字となります。