分離は「一つのものが二つまたは複数のものに分かれ離れること。」
「分裂」と言い換えると分かりやすい。
乖離は「あるものが背き離れ隔たっていること」。
「隔たり」と言い換えると分かりやすい。
「分離」も「乖離」も二つのものが離れている様子を言った言葉です。
「分離」は一つであったものが分かれること、「乖離」は本来一つであるべきものが隔たっていることを意味します。
「分離」は離れること
「分離」はあるものから一部が離れることです。
また、あるものから中に含まれているものを取り出すとも言います。
「石油からは様々な化学物質が分離される」「水から酸素と水素を分離した」「ロケットは発車後第一段部分が分離された」「水と油は混ぜてもしばらくすると分離を始める」「採取された血液は遠心分離機に掛けられる」などと使います。
「乖離」は寄り添っているものが離れること
「乖離」は本来寄り添っているべきものが背き離れることを意味します。
「株式のチャートは平均線からの乖離がよく分かるものである」「平均線から大きく乖離すると元に戻ろうとする動きが生まれる」「偏西風の蛇行は本来のコースから乖離した現象だ」「海流の乖離は魚の漁獲高に影響する」「乖離の乖はそむくこと」などと使います。
「乖離」と「解離」の違い
「乖離」には本来一つのものが、背いて離れていくと言う意味があります。
「現実と理想の乖離」「独裁者の考えと人心の乖離」「株価の乖離」「偏西風の乖離」「過重労働を強いられている従業員の労働意欲からの乖離」「ものごとに乖離があるのは原因があるからだ」「乖離が大きくなるとより戻しか破綻が起きる」などと使います。
「解離」は二つのものが離ればなれになることです。
「分離」と「乖離」とは
「分離」は一つのものが二つになること、または一部が分かれ離れることです。
「乖離」は寄り添っていた二つのものが背き離れることです。
どちらにも同じような意味がありますが、厳密には異なるものです。
「分離」は単に離れることで、「乖離」は背いて離れることです。
「水と油の分離」「石油からの分離」「水からの分離」、「現実と理想の乖離」「株価などの乖離」「人心の乖離」などと使います。