人絹は「人造絹糸のことでレーヨンの以前の言い方の。」
「人造絹糸」と言い換えると分かりやすい。
レーヨンは「人絹のことで現在の呼び方のこと」。
「人絹」と言い換えると分かりやすい。
もともと、天然の絹糸は効果な者のため、一部の貴族などが使用し、庶民には手が届かなかった事情が背景にあった。
そのためフランスなどでは人工的に絹糸を作ることを研究してきたのです。
「人絹」は人造絹糸のこと
「人絹=レーヨン」が初めて創られたのは1892年にフランスの科学者シャルドンネによるものです。
日本には翌年に渡来をしましたが「レーヨン=人工絹糸」を日本では「人造絹糸」としました。
現在の「レーヨン」の先駆けとなるものになります。
「レーヨン」は「人絹」のことですが、ヨーロッパでは「レーヨン=光るコットン」と言う意味で呼ばれていたのです。
「レーヨン」はビスコース法により創られる再生繊維
フランスやイギリスで始まった「レーヨン」は日本では1918年に帝国人絹(帝人)が製造を開始しました。
続いて東洋レーヨン(東レ)も続きました。
「レーヨン」はパルプのセルロースを原料としてアルカリ処理の後、繊維化しているので「再生繊維」と呼ばれています。
天然素材のため石油由来のものとは異なる化学繊維となり、土に戻すと微生物により分解されます。
「人絹=レーヨン」の特徴
「人絹=レーヨン」の特徴は長所として、「絹」のような独特の光沢があること、綿より優れた吸湿性があることが挙げられます。
しかし、短所としては、摩擦や熱に弱いこと、シワになりやすいこと、水に弱いことが挙げられます。
このため、表地ではなくスーツなどの高級裏地として使われています。
また、ポリエステルなどの化学繊維と混紡して使用することも行われています。
「人絹」と「レーヨン」とは
「人絹」は天然の「絹」に替わるものとして開発された繊維で、パルプのセルロースを使い化学処理の後、再生して繊維にしています。
そのため天然素材由来の化学繊維となり石油由来の繊維とは異なります。
現在では「レーヨン」と言う呼称に統一されているもので、「正絹」との対比では使われますが「人絹」と言う言葉は余り使いません。
水に弱いこともあり、高級裏地として使われています。