ぎごちないは「動作が滑らかでない様子のこと」。
「つっかえる」と言い換えると分かりやすい。
たどたどしいは「稚拙で危なっかしい様子のこと」。
「稚拙」と言い換えると分かりやすい。
「ぎごちない」は動作で言い、「たどたどしい」は会話の様子を言います。
初めてのことで練習もしない場合、どうしても動作は「ぎごちなく」なります。
幼児の言葉や外国人の日本語も「たどたどしい」ものです。
「ぎごちない」は動作が制約されていること
「ぎごちない」は何等かの原因で動作が制約されることです。
例えばケガや病気、マヒなどによる身体的な制約、初めてのことによる精神的な制約などがあります。
「杖を突いている年寄りの動きはどうしてもぎごちなく見えてしまう」「初めて大勢の人の前で檀上に上る時は心身ともぎごちなくなる」「初めての洋服に馴染むまでは何となくぎごちないものだ」などと使います。
「たどたどしい」は会話が稚拙なこと
「たどたどしい」は会話がスムーズでない様子を言います。
例えば幼児の会話、外国人の日本語などは「たどたどしい」ものになります。
言語の修得が未完成なため仕方がないことです。
また、言葉につかえてしまう場合にも使われます。
「不都合なことを指摘され、急に発言がたどたどしくなった」「日本に来たばかりの外国人はたどたどしく日本語を操っていた」などと使います。
「ぎごちない・たどたどしい」語源とは
「ぎごちない」の語源は「ぎごつ」と言う「無作法」の意味の言葉と「気骨」などから「骨の様にゴツゴツした態度」となったと言われています。
「ない」は接尾語で否定ではありません。
「たどたどしい」は「辿辿しい」と漢字では書きます。
「辿」は「探しながらゆっくりと進む」の意味になり「辿辿しい」はそれが重なりもっと遅い様子を表します。
「普通より遅い」は「稚拙」になります。
「ぎごちない」と「たどたどしい」とは
「ぎごちない」は動作が不規則なことを言い、身体的、精神的に何等かの制約を受けた状況で見られます。
初めてのこと、ハンデを追っていることなどが原因です。
「たどたどしい」は言葉について使われます。
まだ十分に話せない幼児の言葉や、外国人の日本語、日本人の外国語などの他、発言がつっかえてしまう場合にも使われます。