遼東半島は、中華人民共和国の半島であり、朝鮮半島の根元にあるような形に位置しています。
中国の主要都市のひとつである大連・遼陽などがあります。
山東半島は、中華人民共和国の半島であり、遼東半島の対岸にある半島です。
有名な都市として、青島などがあります。
歴史的には、日清戦争で登場するのが遼東半島、第一次世界大戦で登場するのが山東半島です。
遼東半島とは
遼東(りょうとう・リャオトン)半島とは、中華人民共和国東北部に位置する半島で、朝鮮半島の北西にあります。
中国と北朝鮮の国境を示す鴨緑江と遼河の河口があります。
行政区分としては中国遼寧省に属しており、中国東北部随一の都市である大連、製鉄のさかんな鞍山などがあります。
中国にある半島としては、2番目の大きさとなっています。
山東半島とは
山東(さんとう・シャントン)半島とは、中華人民共和国東部に位置する半島です。
渤海と黄海に囲まれ、黄河下流にある半島です。
遼東半島は対岸にあります。
黄河から流れ出た堆積物によって、かつて島だったものが陸続きになったとされています。
山東省の東半分はこの半島で占めています。
山東省の一大都市である青島市は半島南部にある都市です。
この半島は中国最大の半島となっています。
遼東半島と山東半島、歴史上の登場は
遼東半島は、日本の歴史上において「三国干渉」が有名です。
日清戦争において日本が清国に勝利し、台湾や澎湖諸島と一緒に遼東半島を清国から割譲させて、日本が支配しようとしました。
しかし、ドイツ・ロシア・フランスの3か国が圧力をかけたことで、日本はこの半島を変換せざるを得なくなりました。
山東半島は、第一次世界大戦中の「二十一か条要求」や戦後に結ばれた「ヴェルサイユ条約」を機に登場し、日本はドイツが持っていた山東省の権益を継承し、支配を強めることになります。
なお、第一次大戦後、遼東半島の支配も強め、南満州鉄道の建設などに至ります。
遼東半島と山東半島の違い
受験生にとって歴史を学ぶ上で、遼東半島と山東半島は欠かせない半島となります。
混同して覚えないようにしなければなりません。
二つの半島の位置も近いために、地図で見たときにどちらを指すのか迷ってしまうこともありますが、朝鮮半島の付け根にある半島が遼東半島、その対岸にある渤海と黄海に囲まれている半島が山東半島となります。