「警察官」は各都道府県で治安の維持や被疑者の逮捕・犯罪の捜査および犯罪防止や交通事故の処理・交通安全に関する業務、落し物や道案内といった業務を行う法律で定められた地方公務員です。

「検察官」は法曹(法律家)の資格を持ち、警察から送られてきた犯罪の捜査を行い、被疑者を被告人として裁判所に送るかどうか、また裁判所に送る場合はどんな罪でどの裁判所に送るかを決める法律に定められた特別国家公務員です。

警察官は都道府県の「地方公務員」

「警察官」とは、各都道府県においてそれぞれ独立してその地域の治安維持や犯罪捜査および交通事故処理や交通安全に関すること、または遺失物・拾得物(落し物など)の取扱、交番においての地域の道案内などの地域に関する仕事を行う、「警察法」という法律に定められた地方公務員です。

警察官の地位は各都道府県の「公安委員会」の下に定められています。

ただし、いわゆる「キャリア組」と呼ばれる幹部の警察官は「警察庁」のもとで職務を行う特別「国家公務員」となります。

検察官はいわゆる「法律家」の国家公務員の一つ

「検察官」とは、いわゆる「法曹資格」つまり司法試験に合格した人が就くことが出来る「法律家」の特別「国家公務員」です。

検察官は国の機関である「検察庁」の下で職務を行います。

検察官の職務は警察から送られてきた刑事事件の処理ばかりでなく、自らも犯罪捜査・被疑者の逮捕などを行うことがあります。

捜査の結果、裁判所に事件を送る(起訴する)かどうかを決め、起訴した後は事件についての裁判の進行の一翼を担います。

警察官と検察官の身分や役割の違い

警察官は「警察法」や「警察官職務執行法」などの法律に基づき、犯罪捜査や交通安全・事故処理などの業務を行いますが、軽微な場合を除いては自分達で被疑者(犯罪を疑われた人)の処分を決めることは出来ません。

たいていの犯罪・事件は検察官と協力して捜査を進めることになります。

検察官は自分達の権限のみで被疑者の処分(主に釈放するかどうか)を決めることが出来ます。

起訴して裁判になった場合は被告人の有罪を立証する責任を持ち、同時にどのような刑罰が必要かを法律家の立場で裁判所に要求します。

警察官と検察官は身分も役割も違う

ひとたび犯罪に関わってしまうと「警察官」と「検察官」は同じように思えてしまいますが、実際は身分も役割もずいぶん違います。

警察官は被疑者を逮捕・拘束できますが、自分達で刑罰を決めることも裁判にかけることも出来ません。

できるのは「どういう犯罪を犯したか」の証拠を集めることだけです。

検察官は犯罪の証拠に基づいて、裁判によって犯罪を犯した(と疑われている人)に対して「このような刑罰を科すべき」ということを裁判所に要求できる立場の人達です。

もちろん、有罪か無罪かそして有罪の場合どのような刑罰にするかを決めるのは「裁判官」(および裁判員)の役割です。

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