傷害は「特定の人物に暴力をふるい、さらに怪我をさせた状態のこと」。

暴力をふるうだけでは足りず、何らかのけがを負わせるという結果が必要になります。

暴行は「特定の人物に暴力をふるうこと」。

暴力をふるうことをすれば、その時点で暴行であり、暴力の手段としては相手に接触する、しないは特に問われないというのが特徴です。

「傷害」の意味

傷害というのは、何らかの暴力をふるった結果、相手がけがをした状態のことを指しています。

けがをする必要があるので、多くの場合で相手に接触する暴力が必要になるのです。

つまり、傷害に至るためには暴行が必要となり、暴行がさらに進展したものが傷害とも言えるので、傷害という概念は暴行を含んでいるとも考えられます。

「暴行」の意味

暴行というのは、相手に暴力をふるうことになります。

暴力の手段としては、殴るなどの典型的なもの以外でも、相手の身体に接触しないような手段も含まれています。

例えば、石を投げたなどの行為も暴行に該当し、この場合には石が相手に当たらなかったとしても、暴行という定義に当てはまる可能性が非常に高いと言えるのです。

「傷害」と「暴行」の用法や用例

「相手を殴り、怪我を負わせた友人が傷害罪で捕まった。

悪口を言われて、怒って殴ってしまったみたいだが、手を出した方が負けなんだなと思った。

「ついカッとなって相手に暴行を働いてしまったが、けがをしていなくて良かった。

暴行と障害ではえらい違いだから、暴行の範囲内に収まってくれたことが不幸中の幸いと言えるだろう。

傷害と暴行は明確な違いがある

傷害は暴行を働いた結果、けがを負わせた状態のことです。

一方で、暴行というのは暴力をふるった状態のことです。

したがって、けがの有無というのが両者の決定的な違いということになります。

暴力をふるっているという共通点もあるので、似たような意味に捉えてしまうこともあるのでしょうが、結果に大きな違いがあるのです。

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