しかつめらしいは「真面目に話すこと」。
「真面目」と言い換えると分かりやすい。
しかめ面は「眉を顰める顔の表情のこと」。
「渋面」と言い換えると分かりやすい。
「しかつめ」と「しかめ」はかなり似た言葉に聞こえるため、間違って理解されることがあります。
「しかつめらしい」を「眉を顰める、真面目になる」と誤解するのです。
「しかつめらしい」は真面目に話すこと
「しかつめらしい」はリラックスした状態ではなく、何か肩苦しい雰囲気でまじめに話をすることです。
「ここからは皆良く聞いてほしい、実は・・・・」と言う様な雰囲気で語られる様子を言います。
別に「しかめ面」をして話すことはしないのですが、イメージとしてはそのように感じてしまうのでしょう。
そこに誤用が生じるのかも知れません。
「しかめ面」は眉を顰めること
「しかめ面」は何か嫌悪感を抱いたときにする表情のことです。
不愉快な思いやグロテスクな絵画、ニュースなどを見聞きしたときに眉を一瞬顰めてしまうことです。
「これはいけないな」「やだ」「とんでもない」「嫌です」「喧嘩を売る気ですか」「まずい」「辛い」「渋い」「失敗した」などの場面ではほとんど「しかめ面」になります。
「しかつめらしい」を「しかめ面」と勘違い
「眉を顰めたしかめ面をして、まじめに話をする」と誤用する場合、「しかつめらしい顔=しかめ面」と勘違いをしているのです。
確かに「しかつめ」と「しかめ」は大変に語感が似ていますから、間違えやすいのです。
当て字ですが「しかつめ」は「鹿爪」であり、「しかめ」は「顰め・眉を顰めること」なのですから、普通は間違いません。
「しかつめらしい」と「しかめ面」とは
「しかつめらしい」は普段と違った雰囲気で、まじめな話をする様子を言います。
「しかめ面」は「眉を顰めた渋い表情のこと」を言います。
真面目な話をする時にしかめ面をするイメージがあることから、混同されることがあります。
確かに笑いながら真面目な話はしません。
しかめ面になることもありますが、言葉としては全く意味が異なるのです。