「追憶」は、昔のことを思い出して偲ぶことです。
「追想」は、過去の出来事や去った人のことを思い出し偲ぶことです。
「追憶」と「追想」は、英語では「remembrance」「recollection」「reminiscence」で表されます。
「追憶(追想)にふける」は「lose oneself in the past」「reminisce about one’s past」です。
「この本は過日を追憶(追想)させる」は「This book makes me remember the old days」「This book reminds me of the old days.」
「This book carries me back to the past.」です。
「回顧」は、昔の事を思うこと、過去を顧みることです。
英語では「review」「look back」「recollect」「reminisce」で表されます。
「昔を振り返る」という意味の場合「review」「look back」です。
「思い出す」という意味の場合「recollect」です。
「追憶する」という意味の場合「reminisce」で表されます。
「回顧録」は「memoirs」「reminiscences」です。
「追憶」の意味
「追憶」は、過ぎ去ったことを思い出すことです。
「追懐」という意味です。
昔のことを思い出して偲ぶことです。
以下のように使います。
子供のころを追憶する 追憶にひたる
両親を追憶する 過ぎ去った日々を追憶する 追憶にふける
<憶の漢字>
字義は「おもう」「おぼえる」「臆・むね」です。
解字では、「心+意」で構成されます。
「意」の部分は「おもう」を表します。
「心に思って忘れない」を表し「おもう」を意味します。
「追想」の意味
「追想」は、過去の出来事や去った人のことを思い出し偲ぶことです。
以下のように使います。
子供のころを追想する 両親を追想する
昔の日々を追想する 追想にふける
<想の漢字>
字義は「おもう」「おもい」「五蘊(色・受・想・行・識)の一つ・対象を心に思い浮かべること」です。
解字では、「心+相」で構成されます。
「相」の部分は「ものの姿を見る」を表します。
「心にものの姿を見る」を表し「おもう」を意味します。
「回顧」の意味
「回顧」は、昔の事を思うことです。
過去を顧みることです。
過去の出来事をあれこれと思い返すことです。
以下のように使います。
子供のころを回顧する 政界の一年を回顧する 回顧録
終戦当時を回顧する 回顧談
<回・顧の漢字>
「回」
字義は「まわる」「まわす」「かえる・もどす」「まわり」「たび・回数」「たがう」「回こつ・ウイグル」です。
解字では、象形です。
「ものの回転するさま」にかたどり、「巡る」を意味します。
「顧」
字義は「かえりみる」「みる」「思う」「かえりみ・なさけ」「かえる・もどる」「めぐる・旋」「かえって・反対に」「ゆえに・それゆえ」「ただ・但」」です。
解字では、「頁+雇」で構成されます。
「雇・こ」の部分は「古」に通じ、「ふるい」を表します。
「頭を過ぎ去った方向に向けて見る」をあらわし「かえりみる」を意味します。
「追憶」は 昔のことを思い出して偲ぶこと、「追想」は 過去の出来事や去った人のことを思い出し偲ぶこと、「回顧」は 昔の事を思うことです。
「追憶」「追想」「回想」「回顧」は、類語です。
共通する意味は「以前、自分自身が体験したことや、見聞した事柄を思い起こすこと」です。
「追憶」「追想」には、自分が体験した過去の事柄をなつかしく思う気持ちがあります。
「追憶」「追想」「回想」は、自分自身の体験を振り返る時に使います。
「回顧」は、客観的に過去の事柄を振り返る時にも使います。