「超越」は、標準をはるかに超えることです。
英語では「transcendence」で表されます。
「世俗を超越する」は「stand aloof from the world」「keep oneself aloof from the world」です。
「超凡」は、凡人よりはるかに抜け出ていることです。
英語では「transcendence」で表されます。
「非凡」は、普通より特に優れていることです。
英語では「extraordinary」「uncommon」「rare」で表されます。
「非凡な人」は「a person of unusual ability」「a genius」です。
「絵に対して非凡な才能を持っている」は「have a genius for painting」「have an extraordinary talent for painting」です。
「超越」の意味
「超越」は、以下のような意味です。
1.標準をはるかに超えることです。
俗事から抜け出ることです。
飛びぬけて優れていることです。
2.哲学於いては以下のような意味があります。
①この自然的世界を越えるものとして「神」を意味します。
②中世哲学では、範疇を越える概念のことを指します。
③カントの用語です。
あらゆる可能な経験を越える刑而上学的対象、およびそれに関する認識を「超越的・transzendent/ドイツ語」と呼びました。
④現象学では、意識のうちにあるものを「内在」といい、意識の外にあるものを「超越」といいます。
⑤実存哲学では、実存するということは現存の自己を超えることであるとして、「脱自」あるいは「超越」と呼びます。
以下のように使います。
他を超越した才能 利害を超越した行為
超越主義 超越論的観念論 世俗を超越する
「超凡」の意味
「超凡」は、凡人よりはるかに抜け出ていることです。
「非凡」のことです。
以下のように使います。
超凡の人 超凡の頭脳
超凡な色彩感覚 超凡の才能
<凡の漢字>
字義は「およそ」「すべて」「なみ」です。
解字では、「凡」は象形です。
甲骨文では、風をはらむ帆の象形です。
「風を受ける帆」を直接表したものです。
「風があまねく吹き渡る」を表すことから、「すべて」「おしなべて」の意味を表します。
「非凡」の意味
「非凡」は、平凡でないことです。
衆人よりはるかに優れていることです。
凡庸でないことです。
普通より特に優れていることです。
以下のように使います。
非凡な人 音楽に対する非凡な才能
非凡な手腕 非凡な発想
<平凡>
特に優れたところなく、並であることです。
ごく普通で、際立ったところがない事です。
「平凡で退屈な人生」「平凡な発想」のように使います。
「超越」は 標準をはるかに超えること、「超凡」は 凡人よりはるかに抜け出ていること、「非凡」は、 普通より特に優れていること
「超越」「超凡」「非凡」は、類語です。
共通する意味は「他の普通の程度をはるかに超えて優れていること」です。
「超越」は、「世俗を超越している」などのように、生活態度や考え方などが普通一般から脱して、より高い位置にあるようなさまをいう場合もあります。
「超凡」は、平凡であることから大きく飛びぬけているさまを表します。
また、「脱俗超凡」のように、世間一般の考え方、通念などから飛びぬけて、より高い位置にあるさまを表す場合にも使います。
「非凡」は、平凡でないさまや、普通よりはるかに優れているさまを表します。