困るは「打開する手立てが思い付かなること」。

「打つ手思いつかず」と言い換えると分かりやすい。

窮すは「何かに追い詰められて困ること」。

「なにも打つ手なし」と言うと分かりやすい。

困るは何等かの支障が出ること、何かを、する場合良いやり方が思いつかないこと、能力以上のことが起き処理できないことなどです。

窮すは何かに追い詰められること、何もしなければ最悪の事態に陥ること、大変に困ることなどを言います。

「困る」は一時的に打開出来ないことです。

「困る」の「困」は「木をまとめて縛る」意味が有り、「苦しむ・困る」となったものです。

何かをする場合手段がないために一時的に打開出来ず迷ってしまうこと、何かを依頼されてもすぐに対応出来ないこと、必要なものが無くなること、必要なものが役に立たなくなることなどです。

「困る」は「困窮する・困惑した・困難に立ち向かう・貧困に陥る・疲労困憊する・困り果てる」など熟語の使い方があります。

「窮す」は追い詰められることです。

「窮す」の「窮」は「きわまる」という意味です。

「困る」を通り越して打つ手が無くなること、打開が出来なくなり最悪の事態になることなどです。

「窮す」は「なすべき手段がなく窮地に陥った・窮すれば通ずるとよく言う・やっと窮余の一策を思いついた・窮鳥懐にいれば猟師も殺さずと言うではないか・なんと窮屈な人間関係だ・窮鼠猫を噛むとは追い詰められると何をするか分からないことです」などの熟語の使い方があります。

「困る」より「窮す」の方が深刻です。

「窮す」は「困る」ことが極まった状態ですから、より深刻なことになります。

「困る」ことは一時的なことが多く大方は解決が付くものになりますが、「窮す」は解決が付かなくなる状態のことを言います。

「献立に困って料理本を参考にした・財布を無くし困ったがすぐに新しいものを買った・仕事が多く困っていると手助けする人が現れた」、「資金繰りに窮してしまい倒産をした」「逃げることに窮し、犯人は出頭した」などと使います。

「困る」と「窮す」とは。

「困る」は不便なこと・打つ手が思いつかないこと・量が多く処理が出来ないことなど一時的なものが多く、すぐに解決の方法が見つかることです。

「窮す」は追い詰められること、打つ手がもうなくなること、処理が不能となることなど、長期的に「困る」ことが続き行き詰まることです。

「一時は困ったが何とかなった」「長い間困った状態が続きとうとう窮してしまった」などと使います。

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