「湯飲み」は、湯茶を飲むための小ぶりの茶碗のことです。
英語では、「湯飲み」も「茶飲み茶碗」も「a teacup」「a cup」で表されます。
「茶飲み茶碗」は、茶を飲むのに用いる茶碗のことです。
「茶飲み友達」は「a companion in one’s old age」です。
「茶飲み話」は「a chat over tea」「a tea-table chitchat」です。
「chitchat」は「雑談をする」「うわさばなしをする」という意味です。
「湯飲み」の意味
「湯飲み」は、湯飲み茶わんの略です。
「湯飲み茶わん」は、湯茶を飲むための茶碗のことです。
小ぶりの茶碗です。
「湯飲み」は、「個」、または、「口・こう」で数えます。
「口」は、口の開いている器の数え方です。
以下のように使います。
湯飲みに茶を継ぐ
夫婦そろいの湯飲み
湯飲みを観光地で買う
<湯の漢字>
字義は「ゆ」「煎じ薬」「ゆあみをする」「ほしいまま」「わかす・煮る」「洗う」「揺り動かす」「広く大きい」「殷の建国者の名前」です。
解字では、「水+昜」で構成されます。
「昜」の部分は、「伸びあがる」を表します。
「水」を付して「水が自由におどりあがる」を表し、「ゆ」を意味するようになりました。
「茶飲み茶碗」の意味
「茶飲み茶碗」は、茶を飲むのに用いる茶碗のことです。
以下のように使います。
上等の茶飲み茶碗
茶飲み茶碗を用意する
茶飲み茶碗に茶を注ぐ
<茶飲み>
①茶をよく飲むことです。
②よく茶を飲むことから、「老人」を指します。
③「茶人」「茶の宗匠」のことです。
<茶飲み話>
茶を飲みながらする話のことです。
または、その場限りのちょっとした話のことです。
「茶話」「さわ」ともいいます。
「茶碗」
茶碗は、本来茶を喫するための器のことです。
古くは、焼き物の代名詞とされました。
喫茶用の茶碗は、夏用の平たく浅い形のもの、冬用の深くて小ぶりなものに分かれます。
産地別では、唐物(中国産や朝鮮産)と和物に分かれます。
中国産には、天目・青磁・染付があります。
朝鮮産には主として李朝時代のものが多く、茶人はそれらを含めて「高麗茶碗」と呼びました。
和物は、楽焼・瀬戸物・国焼(唐津・萩・信楽など)が有名です。
<天目・てんもく>
茶の湯に用いる抹茶用の茶碗の一種です。
浅くて開いたすり鉢状の形で、口の所が少しくびれています。
中国浙江省天目山の仏寺から伝来しました。
福建省建窯のものが代表的で、日本では瀬戸産などが知られています。
今日、広義には黒釉のかかった焼き物全般を指す言葉になっています。
「湯飲み」は、 湯茶を飲むための小ぶりの茶碗のこと
「茶飲み茶碗」は、 茶を飲むのに用いる茶碗のことです。
「湯飲み」「茶飲み茶碗」は、類語です。
共通する意味は「湯茶を飲むための茶碗」です。
「茶飲み茶碗」は、「湯飲み」よりやや上品で、改まった言い方です。
<茶碗の歴史>
茶碗は室町ごろまで「茶碗の物」と称して、焼き物一般を表しましたが、茶の湯の流行と共に茶を飲む器を指すようになりました。
茶の湯の抹茶茶碗は、最初、中国の天目や青磁が使われていましたが、室町末期の侘茶と共に、高麗茶碗が用いられるようになりました。
桃山時代以降、日本の窯で焼かれた楽焼や瀬戸などの器も用いられるようになりました。