「統制力がない」、「バラバラな状態である」という意味で、特定の集団を否定するときに使われる言葉です。
烏合の衆というのは特定の集団に対して統制が全くとれていない、統一感がなくバラバラな状態であるという指摘をする際に使います。
要するに寄せ集め集団であるということを言いたいときに、烏合の衆と言えば良いということになるのです。
「烏合の衆」の意味
烏合の衆というのは、単なる寄せ集め集団であり、その集団自体に統制力がない、意見や価値観などがバラバラであるという指摘をするときに使います。
ただ、意味としてはそういったものであって、集団それ自体、または集団の構成員が無能であるとか、そういう意味は特にありません。
つまり、否定の仕方としてはちょっと弱いと言えます。
能力が低いわけではないので、反論されやすい言葉でもあるのです。
「烏合の衆」の使い方
烏合の衆という言葉はいろいろなシーンで使うことが可能ですが、よく見る光景としては政治の場で、与党を攻撃する野党の姿というのがあります。
与党を攻撃できればもはや何でもいいということで、野党に当たる政党が団結するわけですけど、それぞれの政党ごとに言っていることが違うというケースがあります。
これはまさに烏合の衆と言える状況です。
ただ、全体として統制がとれていないとしても、野党の与党への攻撃の内容、指摘の内容が間違っているわけでなければ、烏合の衆であることに何も問題ないと言えてしまいます。
「烏合の衆」の例文
「野党は与党を批判するのに必死で、各政党が集まって団結はしているものの、結果的に言っていることばバラバラですね。
ただ、言っていること自体がそれぞれ間違っているわけではないから、与党もそれへの反論としては烏合の衆であるということしか言えていないのです。
結果的に野党が優位な状況になってしまっていると感じますね。」
烏合の衆というのは必ずしも悪い言葉ではない
烏合の衆というのは統制がとれていない集団のことを揶揄する目的で使われることが多いものの、統制がとれていないこと自体が問題ではないのです。
統制がとれていないことが原因で、何かしらの問題が起きていれば別ですけど、そうでないのならば烏合の衆は否定に使う言葉としては弱いです。
統制がとれていなくても、その集団自体、構成員の能力が低いわけではありませんから。