「サランラップ」と「ポリラップ」、「スーパーのラップ」は、いずれも透明のフィルムであり、食品を包む用途で使用されますが、原料に違いがあります。
サランラップは、旭化成の製造するラップの登録商標で、ポリ塩化ビニリデンが原料です。
ポリラップは、宇部フィルム株式会社の登録商標で、ポリエチレン製です。
スーパーのラップは、ポリ塩化ビニルが原料です。
「サランラップ」の意味
「サランラップ」は旭化成の製造するラップの登録商標です。
ポリ塩化ビニリデンを原料とし、酸素や水蒸気を封じ込める性能があるため、食品が乾燥したり、他の食品に匂いが移ったりするのを防ぐ性能が高い商品です。
「ラップ」が一般名で「サランラップ」が商品名です。
他に、「クレラップ」もクレハの登録商標であり、サランラップと同じポリ塩化ビニリデンを原料としています。
「ポリラップ」の意味
「ポリラップ」は、宇部フィルム株式会社の登録商標です。
ポリエチレン製で水蒸気は通りにくいのですが、酸素は通ります。
そのため、食品の乾燥は防げますが、匂いが移ることは防げません。
しかし、野菜など、酸素が通ったほうが良いものを包む用途には適しています。
また、無添加で安全性が高く、サランラップやクレラップよりも低価格である点も特徴です。
「スーパーのラップ」の意味
「スーパーのラップ」は、業務用の食品用ラップフィルムのことを意味します。
スーパーで販売される肉や野菜など、生鮮食品を包むのに使用されます。
ポリ塩化ビニル製で水分は通しにくいのですが、酸素や水蒸気は通してしまいます。
そのため、食品が乾燥したり、匂いが移ったりしてしまうので、長期間の保存には向いていません。
「サランラップ」と「ポリラップ」、「スーパーのラップ」の特徴
このように、同じ食品の包装に使用されるラップフィルムでも、「サランラップ」と「ポリラップ」、「スーパーのラップ」はそれぞれ特徴が異なるので、使い分ける必要があります。
「サランラップ」は乾燥も匂い移りも防げるので、調理済みの食品の保存に適しています。
ポリラップは、乾燥は防げますが匂いが移るので、野菜などの保存に適しています。
スーパーのラップは、乾燥も匂い移りも防げないので、前記のラップに交換したほうが、長期保存する食品には向いています。