「続柄」とは、「つづきがら」と読み、親族関係、すなわち、血縁関係や婚姻関係にある人々の関係をあらわす言葉です。

俗っぽい言い方として「ぞくがら」と読むこともあります。

もっとも身近な続柄としては、親(父、母)、子、兄弟姉妹といったものが挙げられるでしょう。

しかし続柄にはより多くの種類があり、これを理解するためには、血族と姻族、直系と傍系、尊属と卑属、親等といった概念を理解する必要があります。

「続柄」の意味

「続柄」とは、親族関係、すなわち血縁関係や婚姻関係にある人々の関係のことです。

親族関係には、いわゆる「血のつながった」関係である血族と、婚姻によって親族関係となる姻族があります。

なお、養子縁組による場合は法定血族となります。

世代間が常に親子関係でつながる関係を直系といい、兄弟姉妹によって分岐した関係を傍系といいます。

より前の世代を尊属、より後の世代を卑属といいます。

親族関係の遠さ・近さをあらわすものとして親等があり、日本の場合は、直系の場合は世代間の数、傍系の場合は共通の祖先にさかのぼってから下る世代間の数であらわされます。

「続柄」の使い方

言葉としての「続柄」の使い方については、後述の例文で述べることとして、ここでは続柄の種類とその内容を見ていくことにします。

血族の続柄としては、1親等には親(父、母)、子、2親等には祖父母、孫、兄弟姉妹、3親等には曽祖父母、曽孫、伯父(父母の兄)伯母(父母の姉)叔父(父母の弟)叔母(父母の妹)、甥姪があります。

いとことなると実は4親等となり、これは祖父母のさらに祖父母である高祖父母と同じ遠さの親等になります。

1親等は親子関係のためすべて直系で、1親等の尊属が父母、卑属が子、ということになります。

2親等では、直系の尊属が祖父母、直系の卑属が孫、傍系が兄弟姉妹です。

兄弟姉妹は同世代のため尊属・卑属とは表現せず、いとこなども同様です。

3親等では、直系の尊属が曽祖父母、直系の卑属が曽孫、傍系の尊属が伯父伯母叔父叔母で、傍系の卑属が甥姪です。

姻族の続柄は、血族と同様の呼称が用いられますが、義父や義母などのように、義理の関係としてあらわすことが一般的です。

「続柄」の例文

ここでは「続柄」という言葉の使い方を例文で見ていくことにします。

「その人はあなたとの続柄で言うと何になりますか?」
「書類の続柄に「夫」と書く」
「結婚式で、新婦の父親が新婦からの続柄とともに親族紹介をした。」

続柄は、絶対的なものではなく、本人を中心として相対的にあらわされるものになります。

誰かの父は、別の誰かの子であり、兄弟姉妹でもありうるわけです。

親族紹介などでは、誰から見た続柄かということを間違えないように注意する必要があるでしょう。

「続柄」の意味と使い方

以上、「続柄」という言葉の意味と使い方について述べてきました。

「続柄」という言葉は、10代の頃まではあまりなじみがないものかもしれません。

ですが、社会生活を送る上では、冠婚葬祭や、公的な書類など、続柄の知識が不可欠な場面が少なからずあります。

親族関係をあらわす言葉であること、血族と姻族、直系と傍系、尊属と卑属、親等などといった概念が元となっていること、そして本人を中心とした概念であることをふまえ、正しく使えるようにしておきたいものです。

おすすめの記事