ストライキとサボタージュは労働者が雇用主に対して圧力をかけるところは一緒です。

ですが、ストライキは業務を停止して雇用主に圧力をかけることを言いますが、サボタージュは業務の効率を落として雇用主に圧力をかけることを言います。

ボイコットは労働者が雇用主に対してではなく、消費者が特定の企業や国に対して圧力をかけることを言います。

「ストライキ」の意味

労働者が雇用主に対して労働条件の改善などを要求し、団結して業務を停止する行為のことを「ストライキ」と言います。

立場の弱い労働者が個人で賃金や契約期間、労働時間などの改善を要求することは困難ですが、集団で行動することで雇用主に圧力をかけ対等な立場で効率を進めることができます。

ですが、いきなりストライキは行わず、会社との話し合いを設ける必要があります。

決裂した場合に行うのが本来の姿です。

「サボタージュ」の意味

労働者が団結して仕事の能率を落とし、雇用側に損害を与えて紛争の解決を迫ることを「サボタージュ」と言います。

怠けるという意味もあり、「サボる」の語源の言葉です。

日本ではほとんどが消極的サボタージュといって、一定時間だけ行う時限スト、組合員の一部だけで行う部分スト、業務連絡をストップする上部遮断スト、集金した金銭を労働組合が保管する納金ストが行われています。

「ボイコット」の意味

消費者が特定の企業や国に対して行う抗議行動を「ボイコット」と言います。

組織的、集団的にある商品を買わないこと、また取引を拒絶することで、「商品を買わない」=不買運動という形で雇用側に訴える戦術です。

企業の売り上げが直接下がるため、大手の企業にとって圧力になるケースがあります。

労働者は抗議行為の目的達成のためにボイコットを行うことは原則的に合法ですが、対象の企業の取引先に対して取引停止や不買を訴えることは違法とされているようです。

労働争議における抗議の種類

「ボイコット」は抗議している間は業務が停止しているため賃金は発生せず労働者側も痛みを伴います。

「サボタージュ」は労働者が職場に留まるため、雇用側の争議行為を封じやすく、また労働者が一応仕事をしていることから賃金カットなども困難となります。

「ストライキ」も「サボタージュ」も「ボイコット」も憲法と労働組合法によって保障されている労働者の権利です。

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