病院の診察で、患者に触れながら確かめる事を「触診(しょくしん)」と言うように、患部の異常を確かめる診察方法で、病気の場所を調べる時に、叩きながら音で探る動作を指す言葉です。

叩くと言っても、それは強い意味合いの「殴る(なぐる)」で捉えてはいけません。

この「打診(だしん)」には、相手に気づかいを示す意味合いがあります。

「打診」は診察として患部を探るために調べること、または相手の意思や動向を確認すること

元は医療関係の言葉で、英語の Percussion から来ています。
「打」は打つことやその様子、「診」は診ることなどで症状に関係して、判断することです。

この診断方法では、繰り返し叩き調べることで、
内臓の様子を確認したり、内蔵を保護する膜の中の、ガスや液体を発見するのに役立ちました。

その事から自分に関わる相手との、意思を確かめたり動向を見たりする様子を指す言葉に、使われるようになりました。

打診する事で、打診してみたら、打診しても、打診結果は、打診で分かったのは、打診機器、打診用具

一般的には「よく調べる」または「念を入れて確認する」など、動詞としてのまとまりで使います。

こう(打診)する事で
こう(打診)してみたら
こう(打診)しても
そして、単語に意味合いを固めますので、直接の言葉としても使えます。

この(打診)結果は
これ(打診)で分かったのは
また、名詞として単体で扱えますので、一つの単語としても使えます。

〇〇(打診)機器
〇〇(打診)用具

先方の会社に打診して、良い返事をもらえた。

本来の意味での「打診」は現在では補助的な診察として、主流はX線検査や心電図検査に取って代わられています。

ですので、一般的には人との関わりとして、会社や仕事用として用いるのが自然です。

「先方の会社に」で相手方の関係を指し、そこに「打診して」と読点で止めて、「良い返事をもらえた。」

で結果を表す例文にしました。

「打診する」意味合い

この診察方法を考えた L.アウエンブルガー医師は、西暦1700年中頃
父の経営するホテルにあるワインの量を、タルを中を覗かずに調べる方法からヒントを得たと記録にあります。

そして、L.アウエンブルガー医師は、数々の死体から細かな調査方法を研究して、「打診」として確立させて現代の医療に至ります。

近代では診察としての数は少なくなりましたが、こうした細やかな研究や納得行くまでの確認と、現代でも通じる意味合いが「打診」にはあります。

相手や人との関わりに、納得行くまで調べる。

そうした言葉として親しみましょう。

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