「または」は、A・Bのどれか一つだけが成り立つ場合を表します。
英語では「or」で表されます。
「帰宅は日曜日または月曜日になる」は「I’ll come home on Sunday or Monday. 」です。
「塩または醤油で味付けする」は「season with either salt or soy sauce」です。
「もしくは」は、どちらか一つを選択する場合を表します。
英語では「あるいは」と同じく「or」「either-or」で表されます。
「人々は海もしくは山へバカンスに出かけた」は
「Some people went to the sea and others to the mountain in a vacation. 」です。
「または」の意味
「または」は、以下のような意味です。
①「A・Bの少なくとも一つだけが成り立つ」という意味です。
②「A・Bのどれか一つだけが成り立つ」という意味です。
※どちらを選択してもよいという条件で、二つのものを示す語です。
法令上、選択される語句に段階がある場合、大きい段階の接続には「または」を使い、小さい段階の接続には「もしくは」を使います。
以下のように使います。
電話または電報で伝える 肉または魚の料理を選べる 父または母が来る
「もしくは」の意味
「もしくは」は、以下のような意味です。
①「もしかしたら」「ひょっとして」という意味です。
大般涅槃経(平安後期)に「出息と入息もしくは能く是れ我なり」とあります
②接続詞です。
どちらか一つを選択する場合を表します。
「または」「あるいは」と同じ意味です。
※法令上、「または」より下位の結合に使います。
法令では「若しくは」と漢字で書きますが、多くの場合、仮名書きです。
以下のように使います。
万年筆もしくはボールペンを使うこと 会委員もしくはその家族に限り、入場を認めます
関連語
「それとも」は、話し言葉です。
疑問の内容に限って用いられます。
「行く?それとも行かない?」のように使います。
☆either-or
形容詞の意味は「二者択一の」「どちらか一方を選ばざるをえない」です。
「二者択一の状況」は「an either-or situation」です。
※「either」には「どちらか一方」という意味と「どちらでも(任意の)」という意味があります。
しかし、語法では、「either」と「both」は交換できません。
「Bill can write with either hand. 」は「ビルはどちらの手でも字が書ける」です。
「Bill can write with both hands. 」は「ビルは両手を使って字が書ける」を意味します。
「または」は A・Bのどれか一つだけが選ばれる場合、「もしくは」は何か一つを選択する場合を表します。
「または」「もしくは」「あるいは」「ないし」は、類語です。
「それとも」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「複数の異なる物の内一つを選択するときに用いる語」です。
「または」は、二つのものの内どちらか一方を捨てて一方だけを取る場合に用います。
または、「どちらでもよい」という許可の意味を表す場合にも使います。
「もしくは」は、複数の内、そのいずれかを選んだ場合に限って用います。