簿は「原義は紐でつづられた文字を書く竹札のこと、帳簿のこと」。

「帳簿」と言い換えると分かりやすい。

薄は「厚の反対の薄いこと、少ないこと」。

「薄情」と言い換えると分かりやすい。

これらの字は竹冠と草冠だけの違いで字面が大変に似ていること、間違い易いことが挙げられます。

竹冠をより簡単な草冠としてしまう誤記があります。

「簿」は「帳簿」のこと

「簿」は語源に「筆記用の竹の札を糸でつづったもの」という意味があり、「つづられた帳票・帳簿」となりました。

「帳簿を付ける」「簿記の講義を受ける」「簿記検定1級は商業簿記と工業簿記がある」「帳簿の単価を簿価という」「原簿保管」「名簿の制作は近年あまり流行らない」「複式簿記と単式簿記」「小学校の通信簿が懐かしい」などと使います。

「薄」は「薄いこと」

「薄」は意味と言葉で「薄いこと・薄氷・希薄」ですが他にも「少ないこと・薄給・薄利」「軽いこと・軽薄・薄情」「近づくこと・肉薄」「植物のススキのこと」などがあります。

他にも「薄口醤油・薄用紙・美人薄命・薄力粉と強力粉・精神薄弱・薄紅色・NHKの薄謝」などがあります。

語源では草冠から「くさはら」の意味になります。

「簿」と「薄」は錯誤しやすい字

「簿」と「薄」は見た目がほとんど同じに見えてしまいますから、錯誤しやすい字と言えます。

上の偏より下の旁の方が複雑な形をして、同じであることから錯誤となります。

旁の「溥・ホ」は「音符」で意味はありません。

「竹札に由来する竹冠」と「くさはらに由来する草冠」の違いだけです。

「帳簿・簿記・通信簿」「薄氷・薄給・薄利・薄口」などと使います。

「簿」と「薄」とは

「簿」は「つづられたもの・帳簿のこと」、「薄」は「薄いこと、軽いこと、ススキのこと」です。

意味に共通点や似た内容はありませんが、字面が酷似していることから錯誤しやすい字となります。

「簿」は「帳簿・簿記」と使い「薄」は「薄口・薄紙・薄氷」などと使います。

間違えて「帳薄」「薄記」などと使う可能性があります。

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