発見は、「新しい現象や物を見つけること」。
つまり、現在の定説を覆す程の新しい自然現象や化石などを見つけることです。
また、探している何かを見つけた時にも使用します。
発明は、「新しい物を創ること」。
つまり、蒸気機関車や発電機など国民の生活に影響を与える物を創ることです。
両者の違いは、新しい物を見つけるか新しい物を創るかです。
「発見」は、新しい現象や物を見つけること
例えば、恐竜の化石を探していると仮定する。
発掘作業をしていると、今まで見たことのない大きな恐竜の化石を見つけます。
また、DNAも採取できました。
恐竜の化石からは、骨の大きさや骨格の構造の違いから新種の恐竜であると分かります。
DNAからは、骨格から類似する恐竜のDNAと比較しても違いが分かります。
この例のように、今までの定説を覆す物を見つけることを言います。
「発明」は、新しい物を創ること
例えば、自動車のガソリンに代わるエネルギー源を創っていると仮定します。
様々な材料や元素、エネルギーを試します。
そして、水素をエネルギー源とする自動車と電気をエネルギー源とする自動車を創ります。
両方ともガソリンを必要としないで、二酸化炭素も発生しないです。
この例のように、国民の生活や環境に影響を与える物を創ることを言います。
「発見」と「発明」の関係
両者は、国の科学技術力を高めるための重要な要素です。
前者は、基礎科学の分野であり、自然界や生物界などの真理を見つけます。
後者は、応用科学の分野であり、前者の情報を基礎として人間の生活を豊かにする物や存在していない物を創ります。
国の科学技術力を高めるために、両者は同じ目標に向かって協力し合う関係です。
日本の科学技術力の低下
科学技術力が低下しているのは、「発見」と「発明」のバランスが崩れているからです。
バランスが崩れている原因は、「発見」と「発明」をするための予算が違うからです。
投資家や企業は、利益の出やすい応用科学(発明)の分野に投資をします。
しかし、基礎科学(発見)の分野は、すぐに利益がでないことの方が多いので投資されにくいです。
その結果、基礎科学(発見)の力が弱くなり応用科学(発明)の力も弱くなるからです。