「杖」は、歩行の助けに携える細長い棒です。
英語では「a stick」「a cane」「a crook」「a wand」で表されます。
英国では「a stick」、米国では「a cane」で表されます。
柄の曲がったものは「a crook」、魔法の杖は「a wand」で表されます。
「彼は、その老女にとって杖とも柱とも頼む人だった」は「He was the old woman’s sole support.」です。
「ステッキ」は、洋風の杖です
英語では「a stick」「a cane」で表されます。
「杖を突いて歩く」は「walk on a stick」です。
「杖」の意味
「杖」は、以下のような意味です。
1.歩行の助けに携える細長い棒です。
転じて、頼りにするものの例えに使います。
2.拷問や罪人を打つのに用いる棒です。
律令制では、長さ3尺5寸、太さ3~4寸ものを指します。
3.「丈」とも書きます。
①古代の長さの単位です。
景行紀に「日本武尊・・・身長(みたき)一丈(つえ)」とあります。
②弓1張の長さです。
「弓丈・ゆんづえ」といいます。
「約7尺5寸」です。
4.「梨の実のほぞ」をいいます。
以下のように使います。
杖にすがって歩く 杖を突く 樫の杖 杖を曳(ひ)く(散歩すること、または旅をすることです)
「ステッキ」の意味
「ステッキ」は、以下のような意味です。
①洋風の杖です
②活版印刷で、活字を所定の長さに組並べるのに用いる道具です。
16世紀ごろから男性が用い、18世紀には男女とも愛用しました。
日本でも明治半ばごろ流行しました。
材料は「紫檀」「藤」「根竹」などです。
柄には「象牙」「水牛の角」「貴金属」などをつけて彫刻をほどこしたりします。
数える時は、「本」を用います。
「山高帽にステッキの伊達男」「ステッキをついて散歩する」のように使います。
漢字と英語の「杖」
【杖の漢字】
字義は「つえ」「つえをつく」「よる・たよる」「とる・持つ」「むち打つ」「昔の五刑の一つ・杖で打つ刑罰」です。
解字では、「木+丈」で構成されます。
「丈」の部分は「木の棒を手にした形」にかたどっています。
これにより「長い木の棒」を意味します。
【stick】
原義は「刺すもの」→「棒きれ」→「棒状のもの」です。
名詞の意味では「棒状のもの」を表します。
「杖」は 歩行の助けに携える細長い棒、「ステッキ」は 洋風の杖です
「杖」「ステッキ」は、類語です。
「松葉杖」はこれらの言葉の関連語です。
共通する意味は「歩く時に手に持ち、地面をついて体を支えるのに使う棒」です。
「杖」は、「転ばぬ先の杖」「杖とも柱とも頼む」のように「頼りにするもの」「支え」という意味で用いられることがあります。
「ステッキ」は、洋風の杖のことです。
または、アクセサリーとして用いられることもあります。
「松葉杖」は、けがをした人がわきの下にはさんで用いる杖のことです。
松葉のように二股に分かれた形からついた名前です。