本来は「元々のこと、普通のこと」「普通」と言い換えると分かりやすい。

元来は「元々のこと」。

「大本」と言い換えると分かりやすい。

「元々の」と言うことでは本来も元来も同じ意味になりますが、本来の方は加えて、「普通ならば」と言う意味があります。

「本来ならば、許しがたいのだが今回だけは多めに見よう」と使います。

「本来」は意味が複数ある

「本来」は「元々」と言う意味と、「普通ならば」と言う意味と、「以前の」と言う意味などがあります。

「あの議員は本来が弁護士なのだ」「本来ならば助からなかったかも知れない病気が今は直る」「本来ならば懲戒ものだ」「絵画は修復され、本来の姿に戻った」「本来ならば勝てたのに失格とは情けない」「やっと本来の実力が発揮できた」などと使います。

「元来」は元々の意

「元来」は「元々」しか意味がありません。

「元来できが悪いものだから、役に立たない」「元来から行われていたものです」「元来は粗末な建物だったが、今は立派なビルになった」「元来はもっと色が鮮やかだったのにいつの間にか色褪せてしまった」「今は小さい携帯電話も、元来の製品は肩から掛けるほど大きかった」などと使います。

「本来」も「元来」も同義語

「本来」も「元来」も同じ意味に使えます。

「元々」と言う意味では同義語なのです。

「本来進むべき道はこちらだった」「元来進むべき道はこちらだった」は同じです。

「本来からこうだ」「元来からこうだ」「本来あるべき姿」「元来あるべき姿」も同じになります。

しかし、「本来であれば」「元来であれば」は異なり、「本来の力がでた」「元来の力が出た」も違います。

「本来」と「元来」とは

「本来」は「元々」と言うことですが、「普通ならば」「従来の」と言う意味も持ちます。

「元来」は「元々」の意味しかありません。

ですから「元来ならば許せない」「元来の力が出た」はおかしいことになり、「本来ならば許せない」「本来の力が出た」と使うのです。

「本来」は「元々持っている、あるべき状態、姿」と言うことになり、「元来」は「元の状態、姿」と言うことになります。

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