「機関」と「機構」の違い・意味と使い方・使い分け

機関は「あることを行うための人の集まりのこと」。

「組織」「システム」と言い換えると分かりやすいです。

機構」は「ある目的のために組織された集団こと」。

「団体」「系列」と言い換えると分かりやすいです。

機関は多くは政府機関や行政官庁のことを言いますが、機構は政府機関や行政機関が特定の目的のために組織した団体のことを言います。

機関は特定の職務を行うための組織の事です

機関は厚労省や外務省などの政府機関のように特定の職務を果たせるように組織された人の集団のことです。

各々は複雑なシステムが組み込まれている頭脳集団とも言えます。

行政機関、国際機関、報道機関、金融機関などとも使われます。

他の意味では機関車、機関銃、船舶の機関、発電の機関などエネルギー変換を行う装置のことにも言われます。

機構は政府機関などが作る組織である目的のために特化したものです。

頭脳集団である機関が機敏に動けないために、機関の手足として行動させるために作られます。

例えばバブルが弾けて銀行に不良債権が発生し処理しきれないために債権回収機構を作り、銀行から債権を買い取り債務者との個別の交渉をしたりして債権回収という目的を実行するのです。

機構は統治機構など政府機関の組織全体のシステムのことも意味しています。

近年、統治組織の肥大化や非効率的な点を改革しようと行政改革が叫ばれていて、官庁自体の再編や末端の様々な機構の統廃合が行われています。

放置すれば統治組織は役人の思惑で際限なく肥大化し、効率は悪くなってしまいますので、政治家が先頭に立って改革を推し進めています。

政府機関は例えば独立行政法人通則法などという法律により機構を作っています。

目的は官庁などの企画立案をする頭脳集団が効率的な実行組織が必要と感じた場合に、その手足となる特化した目的のために機構という組織を作るのです。

その種類は各官庁により多岐に亘り効率的に機能していますが、役人の天下り先としての面も否めません。