「愛してる」とは、「自己犠牲を厭わないで、その対象を広く深く大事にする心」のことです。

「愛おしい」とは、「自分よりも力の無い対象に対して、気の毒な気持ちを抱き、可哀想だと慈しむ気持ち」で、「慈愛」「敬愛」といった熟語にも変換できます。

二つの言語とも、その対象は恋愛対象だけではなく、人や物などに使用することができます。

「愛してる」の意味

キリスト教では、神様が人類のことを大切に思い、分け隔てなく総ての者に幸福を与えることを「愛」だとしています。

自分と同じように他者を大切に思うことも「愛」とします。

恋愛における「愛してる」は、「好き」よりも遥かに愛情が深いものと位置づけられていますが、恋愛以外にもその対象が及び、家族や友人、自分が大切にしている故郷や物や動物などにも使われます。

「愛しい」の意味

本来は「厭おしい」と書くもので、気の毒、可哀想だという意味合いがあります。

自分よりも弱い立場を見て、同情したり憐れむ気持ちから溢れる「大事にしてあげたい、守ってあげたい」という思いです。

その対象は、老若男女問わず、また幼い子供や動物に対して使える言葉です。

「守ってあげたい」という気持ちが募って、かわいらしいという心情を表すようにもなっています。

「愛してる」「愛しい」の例文

・長年付き合っている彼から、「愛してる。

結婚してほしい。」

と言われ、人生で一番幸せを感じた。

・今は離れて暮らしているけれど、私は生まれ育った故郷を愛している。

・学生時代から愛用してきたギターで、音楽を奏でることを愛している。

・転んでも泣かないで、ゴールを目指し走った子供をとても愛しく感じた。

・つらい陣痛や痛みを経験し、産まれたわが子を愛しく思う。

「愛してる」と「愛しい」の密接度

恋愛において、「愛してる」とは「好き」という気持ちを遥かに超越した、寛大で見返りを求めない、時には罪をも赦せるほどの深くて温かい愛情だと言えます。

「愛してる」に至る過程で、その相手を同情したり健気に頑張る姿を見て「愛しい」という気持ちを抱いたことがあるのではないでしょうか。

「愛しい」気持ちがどんどん募って「愛してる」という想いに到達したと考えることもできます。

対象によって違いはありますが、最初に抱いた「愛しい」という想いが発展して「愛してる」という深みに辿り着く、となりますと、切っても切れない繋がりがこの二つの言語にはあるのではないかと思われます。

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