「愛顧」と「恩顧」の違い・意味と使い方・由来や例文

愛顧は「特定のお店や商人などに目をかけて、引き立てること」。

特定のお店を頻繁に利用したり、そのお店の発展に貢献するといった意味で使っていくことが多いです。

恩顧は「情けをかけること、面倒をみること」。

特定の人間をかわいそうと思ったりしながら、面倒を見ていく状況を指しています。

その人を助けていくという意味では愛顧に近い意味の言葉です。

「愛顧」の意味

愛顧とは、特定のお店や商人などに目をかけて、引き立てることです。

つまり、あるお店などに対して、売り上げの貢献になるような行動をとったりすることです。

意識的にそこを利用したり、宣伝などをしてあげたりといった行動をとることを愛顧と言います。

ただ、愛顧についてはお店側が使うことが多く、感謝の意を込めて使用していくのです。

恩顧とは、情けをかけること、面倒をみることです。

特定の人間に対して同情したりして、その結果として面倒を見ていく状況を指しています。

お店ではなく、個人を対象にする点は違いますけど、特定の存在のためを思って尽力する部分については、愛顧に似ていると言えます。

しかし、日常生活で恩顧という言葉を使うシーンは少ないです。

「うちのお店はかなり多くの人たちにご愛顧いただいてきた。

それによってここまで長く続けることができたんだ。

今日でついに閉店を迎えるが、みんなに対する感謝は忘れないよ。」

「私はかつて友人に助けられたことがある。

仕事もなくて、済む場所も食べ物にも困っていたときに、学生時代の友人に恩顧をもらったことがあるんだ。

その結果、何とか今でも生きていられるんだよ。」

愛顧と恩顧は微妙に意味は違いますけど、結局は特定の存在を助けるという意味があります。

愛顧はお店などに対して使い、恩顧は個人に対して使っていきます。

そういった違いはありますけど、似たような意味を持っている言葉なのです。

ただ、愛顧と比べて恩顧に関してはそこまで頻繁に見聞きすることはないので、そこは頭に入れておきましょう。