「布石(ふせき)」とは、囲碁で使う言葉です。
試合で良い流れを作るために、序盤に計画的に置く石のことを指します。
対局の流れを左右するかもしれない、重要な石のことです。
囲碁の世界だけではなく、普段仕事の場面でも計画性を表す言葉として、使われることがあります。
失敗しないための予防策を考え、より優位になるように、先を見据えて行うことの例えです。
「布石」の意味
囲碁の対局で、先に起こるであろう展開を予測し、後で有利になるよう序盤で計画的に置く石のことです。
「碁盤に石を布く」という言葉から来ていますが、碁盤に石を並べる、配置することを「布(し)く」と言います。
この意味合いから、囲碁の対局以外でも、戦略を練る時に比喩として使われるようになりました。
政治のニュースなどでも、よく使われる言葉です。
「布石」の使い方
布石の使い方としては、「布石を打つ」「布石となる」という言葉が一般的です。
碁盤の上に置くので、つい「布石を置く」と言ってしまいそうですが、置くという使い方はありません。
・布石として打っておいたあの策が、取引先獲得の決定打となった。
・小さな一歩でも、今後この活動が将来的に布石になるといい。
・あの人に気に入られたことが、出世への布石となった。
「布石」の同義語
布石に近い言葉としては、「伏線を張る」という言葉があります。
こちらは、小説やお芝居、ドラマなどの中で、良く使われる言葉です。
「あの場面が、謎を解く伏線になった。」
というように使います。
物語の展開がより充実したものになるよう、事前に用意してあった道具や出来事などを表す言葉です。
先を見据えて、ぬかりなく準備しておくという意味では、布石に近いものがあります。
「布石」まとめ
布石は、策略家が、先を見越して行う大事な一手のことです。
物事を深く考え、色々と調べて最善の策を立てることは、ビジネスに限らず大切なことです。
日々ぼんやりと過ごすだけでなく、将来のことを考え何か起こした行動が、将来の布石になることも。
布石を打つことを意識しながら生きると、もう少し賢く生きることができるかもしれません。