治安警察法は「1900年に制定された、労働運動を取り締まるための法律のこと」。

当時盛んに行われていた労働者の待遇改善の運動などを取り締まる目的で制定されました。

治安維持法は「1925年に制定された、社会主義や共産主義運動を取り締まるための法律のこと」。

普通選挙法と同年に制定された点が特徴となっています。

「治安警察法」の意味

治安警察法とは、当時盛んに行われていた労働者の待遇改善などを求める運動を取り締まるために制定されました。

当時は社会主義思想などが普及し始めた頃であり、それにともなって日本では労働運動が盛んとなっていたため、それを抑えるため、排除するためという目的のもとに第二次山県有朋内閣のときに治安警察法が制定されたのです。

「治安維持法」の意味

治安維持法とは、普通選挙法が成立した後、共産主義者や社会主義者が選挙で投票することに備えるために制定された法律です。

彼らが投票することで、政治に影響が出てしまうのではないか?ということを考慮した結果、共産主義者や社会主義者など、私有財産制などを否定する者を排除する目的で加藤高明内閣のときに治安維持法は作られたのです。

「治安警察法」と「治安維持法」の用法や用例

「治安警察法が制定された当時は、日本でも労働運動が盛んだったんだよな。

今では日本はストライキもほとんど起きないし、労働運動と言えるものはほぼなくなってしまった感じだ。」

「治安維持法が制定された当時は日本では社会主義思想や共産主義思想がかなり毛嫌いされていたみたいだ。

ただ、今でも世界の潮流は資本主義だし、日本でもその名残は残っているようだけど。」

治安警察法と治安維持法は目的が違う

治安警察法と治安維持法というのは名称は似ていますけど、制定された時代が違いますし、その中身と言える目的が違うのです。

治安警察法は労働運動、治安維持法は共産主義、社会主義運動に対して備えるために制定されており、どちらも日本に影響をもたらす可能性があるような人たちを排除しようとしたわけですが、その層が異なっています。

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