匁は「尺貫法の単位で『もんめ』のこと」「3.75g」と言い換えると分かりやすい。
勿は「禁止や否定を表す助詞のこと」。
「勿れ」と言い換えると分かりやすい。
匆は「忙しいこと、慌てること」。
「匆々に」と言い換えると分かりやすい。
「匁」と「勿」と「匆」はどれも似たような字の形をしていますが、意味するところはすべて異なります。
「匁」は「もんめ」と言う重さのこと
「匁」は尺貫法で言う重さの単位です。
3.75g を表し1貫の1,000分の1となります。
現代はメートル法ですから公には使用できませんが、タオル業界、反物取引や反物加工など一部の産業ではまだ使われています。
また、江戸時代の貨幣の単位でも使われていました。
語源は「文(もん)」と「め」を合わせて作られた漢字と言うことです。
「勿」は「してはいけない」と言う助詞
「勿」は「勿来の関」のように使います。
「勿」を使った熟語は「勿体」「勿論」「勿怪」「勿忘草」があります。
「なんと勿体ないことをするのだ」「勿論、異存はございません」「勿怪の幸いだ」「勿忘草をあなたに」などと使います。
語源は「弓の弦が切れた様子から否定を表す」と言うことです。
「なかれ」「してはいけない」「ない」などの意味になります。
「匆」は「あわただしい、いそがしい」と言う意
「匆」は音訓では「ソウ・いそがしい」となり、「匆匆」は手紙で使う「早々」と同じになります。
「匆匆に立ち去れ」「匆匆にお暇します」、また、「匆卒」「匆忙」「匆遽(そうきょ)」「匆匆忙忙」などの熟語があります。
「いそがしい・せかせかする・あわただしい・あたふたする」などの意味があります。
似た漢字で「粗忽」の「忽」がありますが「たちまち」と言う意味です。
「匁」と「勿」と「匆」とは
「匁」は尺貫法の単位で3.75g に相当するものです。
メートル法の現代ではほとんど使用されませんが、タオル業などで一部使われています。
「勿」は「否定・禁止を表す助詞」のことで、「してはいけない」と言う意味になります。
「勿体・勿論・勿忘草・勿来の関」などの言葉があります。
「匆」は「あわただしい」と言う意味で、「匆匆(早々に同じ)」「匆卒」「匆忙」などの熟語があります。