「努める」は、事を成し遂げようとして力を尽くすことです。
英語では「to try to do」「endeavor」「strive」で表されます。
「To try to do」は、「努める」の一般的表現です。
「継続的に努力する」という意味の場合「endeavor」を使います。
「困難の克服に努める」という意味の場合「strive」です。
「この困難を乗り切るよう努めた」は「We strive to overcome this difficulty. 」です。
「骨折る」は、精を出して働くことです。
英語では「make efforts」「render a service」で表されます。
「彼は私の就職のために骨折ってくれた」は「He went to a great deal of trouble to help me find employment. 」です。
「あんな男のために骨折る必要はないよ」は「You don’t need to put yourself out trying to help such a fellow. 」です。
「いそしむ」は、勤め励むことでです。
英語では「work hard」で表されます。
「勉学にいそしむ」は「study hard」「study diligently」です。
「努める」の意味
「努める」は、力を尽くして行うことです。
事を成し遂げようとして力を尽くすことです。
万葉集(20)に「名に負ふ伴の緒心つとめよ」とあります。
「勤める」「務める」と同語源です。
以下のように使います。
彼の説得に努める 計画を何とか実現できるように努める
泣くまいと努める 問題解決に努める 鋭意、勉学に努める
弁解に努める 研究に努める 集金集めに努める
「骨折る」の意味
「骨折る」は、以下のような意味です。
①精を出して働くことです。
②尽力することです。
努力することです。
以下のように使います。
会の発足のために骨折る 集金集めに骨折る
後輩の就職に骨折る 骨折ったかいあって話がまとまる 他人のために骨折る
<骨の漢字>
字義は「ほね」「ひとがら・なり・ふり」「するどい・とがる」です。
解字では、「?+月(肉)」で構成されます。
「?・か」の部分は「ほね・肉体の核」を表します。
これらから「ほね」を意味します。
「いそしむ」の意味
「いそしむ」は、以下のような意味です。
①功があるものとすることです。
勤勉であるとして賞することです。
続日本紀(17)に「いそしみうむがしみ忘れ給はず」とあります。
②勤め励むことでです。
反対語は「怠る・おこたる」です。
以下のように使います。
退職後は植木の手入れにいそしむ予定だ 研究にいそしむ
勉学にいそしむ 読書にいそしむ
「努める」は 事を成し遂げようとして力を尽くすこと、「骨折る」は 精を出して働くこと、「いそしむ」は 勤め励むことでです。
「努める」「骨折る」「いそしむ」は、類語です。
共通する意味は「ある物事を精出してすること」です。
「努める」は「困難や苦しさに耐えて、何かしようと努力する」という意味です。
多くの場合、自分のしなければならない仕事として、また、自分の義務として何かをする場合に使います。
「骨折る」は「ある物事を成就させるために苦労する」という意味です。
多くの場合、自分以外の誰か、何かのために力を尽くす場合に使います。
「いそしむ」は「一つの物事に励む」という意味です。
やや古い言い方です。
多くの場合、日課としてその物事をせっせとする場合に使います。
「勤しむ」とも書きます。