暫定的は「本格的に決めないでしばらく一時的に仮に定めておくのこと。」
「一時しのぎ」「臨時の」と言い換えると分かりやすい。
応急的は「急場にとりあえずの対策をしておくのこと」。
「急場しのぎ」と言い換えると分かりやすい。
暫定的は空白を作らないようにする手段のことで、応急的は急場を切り抜けるための手段のことです。
「暫定的」は一時しのぎの意味
「暫定的」は例えば首相が病気や死亡したときに政治的な空白を作らないために仮の代行を決めるようなことです。
「暫」は「しばらく」ですから、「しばらくの間定める」意味になります。
類義語では「一時的」「簡易的」「間に合わせ」「とりあえず」「臨時の」「短期の」「時限的」などがあり、一時しのぎ的な意味になります。
「応急的」は急場しのぎの意味
「応急」は「急」の字がある通り、急場に応じた処置の意味です。
例えば「けがをして血が出たので、その場で応急的処置をしてもらった」「芝居の主役が急病を発症したために、応急的に代役を立ててその場を凌いだ」「救急車は応急手当が出来る設備を搭載している」など、急場に遭遇した場合にとられる処置や対策のことです。
とりあえず「応急的」なことをした後、「暫定的」なことを決めて将来どうするかを考える。
何かの突発事故で部品工場が被災し、これまで調達していた部品が中断したため在庫品を使い「応急的」処置で対応をしたが、とりあえず「暫定的」な代替部品をしばらく使うことにした。
しかし、先行きの対策はこれから時間をかけてゆっくり考えることとした。
など、急場をまず「応急的」に凌ぐことを優先し、本格的になるまでの間は「暫定的」処置で切り抜けるということです。
「暫定的」と「応急的」の違い。
「暫定的」は一時的に替わりのことやもの・人などでその場を切り抜け、本格的なことはその間に決めることです。
「応急的」は突発的なことが起きた場合のことで、すぐにその場で出来る「応急的」手当や処置・対策のことです。
「応急的」なことが優先され、そのあとに「暫定的」なことが行われその間に本格的なことを決めるのです。
時間の経過により使い分けがされる言葉です。