「切る」は、刃物などで物を断ち分けることです。

英語では以下のように表します。

物を切断する場合「cut」、のこぎりを使う場合「saw」、斧やなたを使う場合「chop」
枝や爪を切る場合「clip」、料理した肉を切る場合「carve」、肉を細かく切る場合「hash」
パンを切る場合「slice」、切符を切る場合「punch」で表されます。

「裁つ」は、布や紙などを片や寸法に合わせて切ることです。

英語では「cut」で表されます。

「布を二つに裁つ」は、「cut a piece of cloth in two」です。

「刻む」は、「細かくする」「切り刻む」という意味です。

この意味の場合、英語では「cut into pieces」で表されます。

肉などを刻む場合「mince」「hash」で表されます。

野菜などの場合「chop」で表されます。

「切る」の意味

「裁つ」「刻む」の類語の場合、「切る」は「連結している物、または、結合している物を刃物などで断つこと」です。

また、それらを離すことです。

この意味の内容は以下のようなものです。

①刃物などで断つことです。

また、刃物で体を傷つけることです。

土佐日記に「爪の長くなりにたるを見て日を数ふれば、今日は子(ね)の日なりければ切らず」  とあります。

②結びついているもの、続いているものなどを分かち離すことです。

後撰和歌集に「今はとて秋はてられし身なりとも切りたつ人をえやは忘するる」とあります。

③閉じていたものを開くことです。

転じて、悪を正すことを意味します。

「封を切る」「政界を切る」のように使います。

④「やめる」「打ち切る」という意味です。

宇治拾遺物語(6)に「弓・やなぐい・たち・刀切り捨てて法師になりぬ」とあります。

⑤「横切る」「横断する」という意味です。

山家集に「山桜枝切る風の名残なく花をさながらわがものにする」とあります。

⑥「つながりを断つ」という意味で使われます。

「トランプを切る」のように使います。

⑦「両替する」という意味があります。

竿金・竹流銀を入用の分だけ切って使ったため、両替に「切る」という言葉を使いました。

以下のように使います。

のこぎりで丸太を半分に切る
包丁で指を切ってしまった
爪を切る
彼と手を切る

「裁つ」の意味

「裁つ」は、「截つ」とも書きます。

布や紙などを片や寸法に合わせて切ることです。

また、合わせて切ってその形のものを作ることです。

布を服にしたてるために切りそろえることです。

万葉集(7)に「夏陰のつまやの下に衣裁つ吾妹裏まげてわがため裁たばやや大いに裁て」とあります。

以下のように使います。

型紙に合わせて布を裁つ
母は着物を裁っている
原紙をSサイズに裁つ

「刻む」の意味

「刻む」は、以下のような意味です。

①切って細かくすることです。

伊勢物語に「青き苔を刻みて」とあります。

②彫刻することです。

掘りつけることです。

または、比喩的に、記憶に問留めることをいいます。

古本説話集(下)に「やうやう仏のみかたに刻みてまつるあいだ」とあります。

③「入れ墨をする」という意味です。

雄略記に「面を刻みて」とあります。

④「切って跡をつける」とう意味です。

切れ目を入れることです。

⑤等間隔の細かい区切り目をいれるように進行することです。

⑥「責め苦しめる」「さいなむ」という意味です。

万の文反古に「わが身を只今までいろいろに刻まれ」とあります。

※受け身の形で、表面に線状のしるしや表情などが現れる意味にも使います。

「苦労が刻まれる」「深い悲しみが刻まれる」のように表されます。

以下のように使います。

心に刻み付ける 脳裏に刻む
木の幹を刻む
時を刻む リズムを刻む
ねぎを小さく刻んで下さい

「切る」は物を断ち分けること、「裁つ」は型に合わせて紙や布を切ること、「刻む」は、「小さくいくつかに切る」という意味です。

「切る」「裁つ」「刻む」は、類語です
「切り刻む」「切り抜く」「ちぎる」などは、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「刃物などでものを分け離したり、傷つけたりすること」です。

「切る」は、対象によって「木を伐る」「人を斬る」「枝を剪る」などのように漢字に代えて用いることができます。

「裁つ」は、裁縫をするためなどに型に合わせて紙や布を切ることでです。

「刻む」は、「小さくいくつかに切る」という意味です。

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